マツダは「尖った商品に挑戦する」、特別な『ロードスター』で新規ファンにも発信…東京オートサロン2025

マツダスピリットレーシング・ロードスター12R(東京オートサロン2025)
マツダスピリットレーシング・ロードスター12R(東京オートサロン2025)全 15 枚

マツダは「東京オートサロン2025」に、マツダのサブブランド「MAZDA SPIRIT RACING(マツダスピリットレーシング)」が手掛けるスペシャルモデルの第1弾、『マツダスピリットレーシングロードスター』と『マツダスピリットレーシングロードスター12R』の市販予定モデルを出展した。

チームマツダスピリットレーシングは、2024年のスーパー耐久シリーズST-Qクラスに『マツダ3』と『ロードスター』で参戦。マツダシニアフェローブランドデザイン兼MAZDA SPIRIT RACING代表の前田育男氏は、「技術を鍛え、人を育てるという志のもと、クルマの速さと信頼性を磨きながら、レースを通じて新たな技術の実証を行っている」と語る。

2024年の活動については、企業数社との連携により「カーボンニュートラル燃料の結合性、それをレーシングスピードで走らせる際の様々な技術開発など、カーボンニュートラル時代のモータースポーツの発展を目指したチャレンジとなった」と振り返る。

マツダ代表取締役社長兼CEOの毛籠勝弘氏(右)とマツダシニアフェローブランドデザイン兼MAZDA SPIRIT RACING代表の前田育男氏マツダ代表取締役社長兼CEOの毛籠勝弘氏(右)とマツダシニアフェローブランドデザイン兼MAZDA SPIRIT RACING代表の前田育男氏

そして今年、2025年はモータースポーツ活動を継続しながらスペシャルモデルをデビューさせる。その第1弾となるのが、マツダスピリットレーシングロードスターとマツダスピリットレーシングロードスター12Rだ。「スーパー耐久レースシリーズで鍛えた技術と、パワーユニットや車体の進化に反映をして、内外装のアピアランス向上と合わせ、速さと質感にこだわった」と前田氏は説明する。

マツダスピリットレーシングロードスターは、『ロードスターRF』に搭載されているスカイアクティブ2リットルガソリンエンジンを搭載。ラジエータの仕様変更により、エンジンの冷却性を向上させている。

200限定の12Rは一台一台を人の手で組み上げるスペシャルモデルで、同じ2リットルエンジンながら専用のカムシャフト、シリターヘッド、ピストン、エギゾーストマニフォードを採用し、最高出力は184psから200ps(目標値)へとパワーアップ。アルミ製のタワーバーや専用ホイール、バケットシートなどを装備する。ボディカラーはエアログレーで、専用のボディデカールも装着している。

マツダスピリットレーシング・ロードスター12R(東京オートサロン2025)マツダスピリットレーシング・ロードスター12R(東京オートサロン2025)

どちらのクルマもブレンボ社製ベンチレーテッドディスクと対向4ピストンキャリパーを装着。リアも大径ブレーキローターとキャリパーを採用し、ブレーキ周りの強化が行われている。そのほか、ビルシュタイン社製車高調整式ダンパーの減衰力特製とバネレートを専用セッティングされたほか、トンネルブレースの板厚アップによるボディ剛性向上などにより街中の乗り心地からスポーツ走行時の安定性を両立させている。

価格は、マツダスピリットレーシングロードスターが500万円台を予定、12Rは700万円台後半を予定する。2025年秋に商談予約受付を開始、年内の販売開始を目指しているという。

前田氏は、「マツダスピリットレーシングはファクトリーモータースポーツの活動を柱とし、その基盤のあるグラスルーツモータースポーツの発展にも貢献している。それと同時に、マツダのサブブランドとして、メーカーのマツダが作る従来の商品から少し幅を広げ、今回のようなスペシャルモデルをはじめ、尖った商品の開発に挑戦していきたい。そしてモータースポーツファンだけでなく、これからファンになっていただける方にも、魅力的な商品やイベントをお届けしてく」とコメントした。

マツダスピリットレーシング・ロードスター12R(東京オートサロン2025)マツダスピリットレーシング・ロードスター12R(東京オートサロン2025)

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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