四季折々の道を美しく駆け抜ける『クムホ ソルウス 4S HA32』の真髄を体感する

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クムホ オールシーズンタイヤ ソルウス 4S HA32 試乗レビュー
クムホ オールシーズンタイヤ ソルウス 4S HA32 試乗レビュー全 24 枚

クムホのソルウスシリーズに設定されているオールシーズンタイヤ「ソルウス 4S HA32」を、徹底試乗した。ソルウスはクムホが展開するプロダクトブランドの1つで、本来はコンフォート系のサマータイヤに与えられるブランドだ。

この設定からもわかるようにクムホでは、「ソルウス 4S HA32」を独立したオールシーズンタイヤという位置付けではなく、サマータイヤのソルウスシリーズに属するオールシーズンタイヤというコンセプトとしている。

どんなシチュエーションでも快適性を感じられるオールシーズンタイヤ

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まずは、ドライの一般道を走りながらフィールチェックしていく。テスト車は先代MINI クロスオーバーD(FF)。タイヤサイズは純正と同じ225/55R17を用意した。走り出しからの60km/h程度までのグリップはサマータイヤと同レベルのフィール。走行ノイズも気になるレベルではない。試乗車がゴーカートフィールでおなじみの少しピーキーなハンドリングのモデルなので、若干落ち着きのない中立感となるが、クルマなりの性能を引き出していると言える。早朝で道路がすいていたこともあり、直角コーナーも60km/h程度で進入してみたが、タイヤのグリップ感に不満を感じることはなかった。

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高速道路に入ってもグリップのよさは変わらない。パターンノイズが若干増えてくる。ノイズの性質はサマータイヤよりもスタッドレスタイヤに近いものだが、スタッドレスタイヤほど「ザー」といった要素のノイズはなく、十分に抑えられているといえる。100km/hで巡航している際の中立感に少しゆるさを感じるが、これもクルマ側のピーキーなハンドリング特性の影響がありそうだ。

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走行しつつステアリングを握りこぶし1つ半程度急激に動かすような動作からの車線変更しても反応速度、グリップの立ち上がりともによく、サマータイヤレベルのものが確保されている。一般道試乗であったためさほど強いブレーキは掛けていないが、サービスエリア進入時に強めのブレーキを踏んでも減速感はしっかりと立ち上がり、安定性を感じとれる。

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関越自動車道をひた走り、新潟を目指す。タイヤのグリップに落ち着きがなかったり、ノイズが大きかったりすると、長距離ドライブでは疲れがたまるが、この「ソルウス 4S HA32」はそうしたこともなく、快適に湯沢インターに到着した。途中の高速道路ではドライ路面のみであったが、インター近くはしっかりと除雪が行われ、ドライとウエットが交互に現れるような状況だ。

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一般的に最近のスタッドレスタイヤはドライ性能とスノー、アイスの性能は確保されているものの、ウエット性能が弱いと言われることが多い。それだけにオールシーズンタイヤはウエット性能の確保が重要視される。その点においても「ソルウス 4S HA32」は十分な性能を示してくれた。

走行安定性のキモは考え抜かれたトレッドパターンにあり

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今回の試乗ではヘビーウエットまでは経験できていないが、一般的なウエット路面でのグリップへの不安感はない。サマータイヤではストレートグルーブ(円周方向の溝)を設けることがウエットグリップの確保に効率的に働くので、「ソルウス 4S HA32」のストレートグルーブレスなトレッドパターンには若干の不安があったが、その不安は払拭された。

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ストレートグルーブレスでの排水が上手に行われる秘密は、ワイドラテラルグルーブと呼ばれるV字デザインの溝。単にV字とするだけでなく、外側に行くに従って溝が広くなることによって排水性能を向上しているのだという。

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さて、もっとも気になるスノー性能だ。どんなにドライやウエットがよくてもスノーでグリップしなければオールシーズンタイヤを選ぶ意味がない。スノー路面でのトラクション、つまり発進から加速といった前方向に対するグリップは十分に確保されていた。雪上で停止状態からアクセルを踏み込んだときは、素直にスッと前に出てくれる。

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DSCをオフにしてアクセルを強めに踏むと当然のようにタイヤは空転するが、そのまま踏み続けるとグリップが回復して前にいける。この状態は雪の質などによって微妙に変化するので一概には言えないがオールシーズンタイヤとしては十分だと言えるだろう。

道路にはさまざまな状況がある。なかでも圧雪上り勾配での一時停止、いわゆる坂道発進はタイヤにとって厳しいものだ。今回もそんな場面に出くわした。勾配の強さにもよるが、ちょっときつめの勾配だとアクセルワークをジワリとしてやるか、少し手前の平坦な場所まで戻って(といってもせいぜい50cm程度)から再スタートしてやれば問題なく越えていけた。

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ブレーキも基本的に問題はない。圧雪路では当然制動距離は伸びるが、それはどんなタイヤを履いていても同じ。ドライやウエットと同じレベルで止まれるはずはない。距離は伸びて当たり前だが、ブレーキング時に減速感があるか否かが大切な部分。減速感がないとブレーキを踏んだときに怖さがあるが、「ソルウス 4S HA32」は圧雪では十分な減速感がありその心配はない。

ドライバーの意図をしっかりと反映してくれるハンドリング性能を持つ

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ハンドリングに関してもきちんと曲がってくれる。圧雪ではハンドル操作に対して遅れが出るタイヤもあるが、MINI クロスオーバーDという少しピーキーなハンドリングを持つクルマに装着した「ソルウス 4S HA32」であっても遅れがないのはうれしい部分だ。ステアリングを切った状態から戻してくる際のグリップの出方も自然で、素直なドライビングができた。

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今回はアイス路面での試乗は行えなかったが、クムホでもアイス路面での使用はNGとしている。東北や北海道などの降雪地帯で、昼間に雪が解けて再凍結してアイス路面が形成されるような地域ではオールシーズンタイヤではなくスタッドレスタイヤを使うのが安全だ。一方で非降雪地帯に住み、万が一の雪に備える方やウインターシーズンにさほど多い頻度ではなくスノーボードやスキーに出かけるといったパターンならオールシーズンタイヤのメリットは大きい。

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サイドウォールにはスノーフレークマーク(スリーピークマウンテン・スノーフレーク)やSNOWの刻印もあり、冬タイヤ規制時も使用可能だ。万が一、アイス路面に出くわした際に心配というなら、布製チェーンなどを携帯すれば安心感も高まるだろう。チェーン規制時はオールシーズンタイヤはもちろんスタッドレスタイヤもノーチェーンでは走行できないが、布製チェーンは走行が可能。

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今回は日帰り試乗ということで摩耗具合などのチェックはできなかったが、資料によれば「ソルウス 4S HA32」はサマータイヤと同等以上のライフ性能を持っているという。スタッドレスタイヤやオールシーズンタイヤは残り溝が50%でウインタータイヤとしての性能が終了する。残り溝50%となるトレッドの溝が分断されるプラットフォームが現れるようになっている。多くのウインタータイヤはサイドウォールにトレッド面に向かって太い矢印を刻印してプラットフォームの位置を示しているが、「ソルウス 4S HA32」はウインタータイヤとしての性能をトレッドに配された砂時計型の摩耗インジケーターで表示。

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新品時は砂時計のイラストの中に3つの丸印が見え、使用するに従って丸印が消失。3つすべてが消えるとウインタータイヤとしての使用限界が来たことを表すようにして、わかりやすさを強調している。なお、ドライ&ウエット性能はウエアインジケーターが発生する残り溝1.6mmまで使えることになっているが、残り溝50%を切ってからはどのタイプのタイヤも性能が大きくダウンし始めるので早めの交換がおすすめである。

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全体を通して感じたのは「ソルウス 4S HA32」はオールシーズンタイヤらしい性能をしっかり持たされているということ。ドライ、ウエット、スノーのすべてにおいて及第点が与えられている。こう書くと突出した性能がない平凡なタイヤと思われるかもしれないが、平凡なタイヤであることがオールシーズンタイヤにもっとも求められることで、それこそが突出した性能だといえる。サマータイヤでは得られないスノー性能、スタッドレスタイヤでは得られないドライ&ウエット性能を持つタイヤが「ソルウス 4S HA32」である。

4シーズン快適なカーライフを提供してくれるクムホ ソルウス 4S HA32の詳細情報はこちら

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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