メルセデスベンツ博物館、カスタマイズの歴史を物語る初代『Cクラス』展示…「デジーノグリーン」鮮やかに

メルセデスベンツ博物館に展示中の1996年製の初代『Cクラス』の「C280スポーツ」
メルセデスベンツ博物館に展示中の1996年製の初代『Cクラス』の「C280スポーツ」全 8 枚

ドイツのメルセデスベンツ博物館は、1996年製の初代『Cクラス』の「C280スポーツ」の展示を開始した。このモデルは、鮮やかな「デジーノグリーンメタリック」で全身を塗装し、個性的な外観が特徴だ。

鮮やかな「デジーノグリーンメタリック」の初代『Cクラス』

展示車両はW202型Cクラスの1台で、2.8リットル直列6気筒エンジンを搭載している。当時のCクラストップモデルで、142kW(193hp)の出力を誇る。「スポーツ」仕様となっており、25mm車高を下げたサスペンションや、AMGデザインのアルミホイールなどが装備されている。

内装もグリーンを基調としたデザインで、シートやドアパネルに緑と黒のコントラストが施されている。

1995年、メルセデスベンツはジンデルフィンゲン工場に初のデジーノ相談センターを開設した。ここでは顧客の要望に応じた個別のカスタマイズを提案・計画していた。現在では「マヌファクトゥーア」ブランドとして、全モデルに対応するカスタマイズプログラムを展開している。

メルセデスベンツの個性的なカラーリングの歴史は古く、1950年代後半には大幅に色の選択肢を拡大している。1953年にはわずか5色だった標準塗装が、1956年には26色の単色と23色の2トーンカラーにまで増えた。

1990年代のモデル攻勢でも、個性的な色使いに注力した。『SLK』(R170型)の鮮やかなイエローや、『CLKクーペ』(C208型)の明るいブルーメタリックなどが印象的だった。

博物館では色覚異常の来場者向けに、特殊なEnChromaゴーグルの無料貸し出しも行っている。これにより、色覚に関わらず全ての来場者が鮮やかな塗装の美しさを楽しめるようになっている。

メルセデスベンツ博物館のこの展示は、同社のカスタマイズの歴史と技術の進化を物語るものだ。カスタマイズへの取り組みは現在も続いており、2024年12月にはジンデルフィンゲン工場内に新しい「マニュファクトゥーアスタジオ」をオープンした。ここでは最新の生産技術と伝統的な職人技を組み合わせ、顧客の要望に応じた細やかなカスタマイズを行っている。

《森脇稔》

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