DSオートモビルは、伝説的な車両『DS』の誕生70周年を記念し、フランス造幣局と共同で記念コインを発行したと発表した。
記念コインは10ユーロ銀貨で、表面には1975年製の『DS 23』が描かれている。このモデルの特徴的な回転式ヘッドライトが、コインの前面を照らすようなデザインとなっており、金色で表現された光が印象的なコントラストを生み出している。その下には初代モデルの1955年のDSが反射するように描かれ、DSのデザイン進化を象徴している。
裏面には「DS」の文字と初代モデルの年号「1955」、そして「RF」(フランス共和国)の文字と発行年「2025」が刻まれている。コインはDSの歴史を写真で振り返るフォルダーに収められ、コレクターズアイテムとしての価値を高めている。

この記念コインは、2月5~9日までフランスで開催されているレトロモビル2025のDSブースで販売されている。限定5000枚で、価格は15ユーロに設定されている。また、2月8日と9日には、フランス造幣局の彫刻総監督、ホアキン・ヒメネス氏がDSブースに来場し、一般の人々との対話やサイン会に応じる予定だ。
さらに、2025年6月3日からはDSとフランス造幣局のコレクションが拡大され、新たな額面のコインが追加される。純銀製コイン2種類、高級コレクター向けの純金コイン、そしてフランスの流通硬貨を含む特別なDSミニセットが予定されている。
この記念コインの発行は、フランス自動車産業の誇りであるDSの歴史的価値を改めて世界に示すとともに、自動車ファンとコイン収集家の双方に訴求する独特な取り組みとなっている。70年の時を経てなお色褪せないDSの魅力が、この小さな芸術作品に凝縮されている。