【VW ティグアン 新型試乗】マイルドハイブリッドと高性能シャシーが魅力…諸星陽一

VW ティグアン eTSI Rライン
VW ティグアン eTSI Rライン全 16 枚

フルモデルチェンジされたフォルクスワーゲンの『ティグアン』に試乗した。日本に輸入されるモデルは、マイルドハイブリッドの「eTSI」とディーゼルの「TDI」の2種のパワートレインが設定された。

【画像全16枚】

◆より強力にそして軽量化したMQB evo

初代ティグアンは2008年に登場、『ゴルフ』をベースとしたSUVで同社の現代的SUVとしては『トゥアレグ』に続く第2弾である。2代目ティグアンは2016年に登場、このモデルからプラットフォームがMQBとなる。初代に比べるとホイールベース、全長、全幅ともにひとまわり大きくなっている。

VW ティグアン eTSI RラインVW ティグアン eTSI Rライン

現行モデルは2023年にワールでプレミア。日本では出遅れて2024年7月に発表。11月より販売が開始された。プラットフォームは従来のMQBを進化させ、より強力にそして軽量化したMQB evoを採用している。ホイールベースは先代と変わらず2675mmだが、ボディ全長は30mm長い4545mm(Rラインは25mm長い4540mm)、全幅は先代モデルと同じ1840mm(Rラインは1860mm)、全高は25mm高い1675mmとなった。

eTSIのマイルドハイブリッドは150馬力/250Nmの1.5リットルエンジンに18馬力/56Nmのモーターを組み合わせたもので駆動方式はFF。TDIは2リットルで193馬力/400Nmのスペックで駆動方式は4WD。TDIはSCRシステムを2つとするツインドージングシステムを採用し、窒素酸化物(NOx)の排出量を従来よりも削減している。

◆ミラーサイクルのトルク不足をカバーするモーター

VW ティグアン eTSI RラインVW ティグアン eTSI Rライン

試乗車はマイルドハイブリッドのeTSIで、グレードは「Rライン」。搭載されるエンジンはミラーサイクル。モーターアシストのある発進場面ではスムーズそのもの。試乗時には3名乗車となることもあったが、力不足を感じることはない。

その先、登り勾配が続く試乗路でも十分な加速感が得られ、こと加速という面においては不満要素はない。事前の説明でミラーサイクルは低速トルクが薄く、それをモーターがカバーしているという説明があったが、まさにそのとおりというイメージ。

このマイルドハイブリッドエンジンには気筒休止機能がついており、4気筒のうち2気筒が必要に応じて休止して燃費を稼いでいる。アイドリング停止機能もあり、再始動はセルモーターではなくマイルドハイブリッドシステムに使われているBSGを用いるため、ノイズも少なく快適である。エンジンとモーターの協調性もよく、回生も行われるのでエネルギーの無駄づかい感がないのが乗っていて快適だ。

◆高次元の性能を実現するショックアブソーバーと制御

VW ティグアン eTSI RラインVW ティグアン eTSI Rライン

そして秀逸なのが乗り心地やハンドリングなどのシャシ性能。従来モデルに採用されていた「DCC」ではショックアブソーバーの伸び側のみ減衰力調整していたが、新型に採用された「DCC pro」は伸び側、縮み側両方の減衰力調整が可能。エコ、コンフォート、スポーツ、インディビデュアルの4モードが選べる。スポーツにするとステアリングのしっかり感も増すので操舵量の微調整もしやすい。

サスペンションの性能でいえば、スポーツにしているからといって乗り心地が悪くなるわけでもなく、コンフォートだからといって腰砕けのコーナリングになるわけでもない。なにしろ1秒間に1000回というセンシングをして適切な減衰力に調整しているというのだからどのモードでも十分な性能が得られるわけだ。ならば、デフォルトモードはオートでコンフォートはさらに柔らかく、スポーツはさらに硬くしてくれないとモード切替ができる意味が薄らぐと感じた。まあ、それだけショックアブソーバーの性能と制御の性能が高次元だと言えるのである。

VW ティグアン eTSI RラインVW ティグアン eTSI Rライン

定員乗車時のラゲッジルーム容量は352リットルで先代よりも37リットルの増加。ただしリヤシートを前倒ししてフルラゲッジとした際のラゲッジルーム容量は先代より若干ダウンの1650リットルになる。フルラゲッジ時の容量ダウンはリヤシートの快適性を向上したためだとアナウンスされている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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