スズキの中期経営計画、世界2大市場の米中抜きで8兆円、営業利益率10%以上[新聞ウォッチ]

スズキ鈴木俊宏社長
スズキ鈴木俊宏社長全 6 枚

「いい教師であり、また反面教師でもあった」と振り返るスズキの鈴木俊弘社長。昨年12月24日に94歳の生涯を閉じた“オヤジ”(鈴木修・元会長)の姿が見られない中で、初めて「チームスズキ」として策定した新たな中期経営計画(2025~30年度)を発表した。

スズキの新中期経営計画「By Your Side」抜粋

その2030年度に向けた新中期計画のコーポレートスローガンは創業の精神などを取り入れた「By Your Side」。6年間の新たな経営目標として、2031年3月期に売上高8兆円、営業利益は8000億円、営業利益率10%以上を目指すという。

今期の売上高見通しは5兆7000億円、営業利益は5900億円の見通しだが、いずれも4割増に大きく引き上げるほか、設備投資と研究開発には、6年間で計4兆円を振り向けるという野心的な目標を掲げている。

スズキの新中期経営計画「By Your Side」スズキの新中期経営計画「By Your Side」

きょうの日経も「スズキ、インド軸に4兆円」とのタイトルで、「インドを軸に4兆円を投じ、グローバルサウスで成長するための基盤を築く」と取り上げている。さらに「巨額投資が必要な電動化や自動運転に対応するため、世界で再編の動きが出てきている」として「スズキが生き残れるかは、米中に頼らない独自の戦略に磨きをかけられるかにかかっている」とも指摘している。

この日の記者会見でも,鈴木修会長時代の英断ですでに撤撤している世界2大市場の中国と米国について問われると、俊宏社長も「そんな再参入する余裕もないし、まったく考えていない」ときっぱり否定。目下、自動車業界では、「ホンダ・日産」統合問題の引き金にもなった世界最大の中国市場での日本勢の苦戦が伝えられているほか、北米市場ではトランプ大統領による関税引き上げ表明で大慌て。実際に発動されれば、今後の経営を圧迫する懸念が高まる。

そんな厳しい状況でもスズキはどこ吹く風だが、新たな6年間で、なきオヤジの遺志を継いで、稼ぎ頭のインドを軸にグローバルサウスでも将来の“金の卵”を探し求めて地道に“落穂拾い経営”を進められるのかが問われる。

スズキが2025年度に日本に投入するBEV『eビターラ』スズキが2025年度に日本に投入するBEV『eビターラ』

2025年2月21日付

●米新興EV相次ぐ破綻、政策転換影響も、市場拡大ブレーキ (読売・8面)

●ルノーCEO、日産と関係維持 (読売・8面)

●自動運転バス救世主なるか、地域の足維持へ進む実証運行、レベル4試乗会「なめらか」 (朝日・23面)

●スズキ、印強化に1.2兆円、中期計画、営業利益1.7倍目標(産経・10面)

●リニアに新試験車両、環境負荷低減へ、今夏走行(東京・4面)

●都市部タクシー期限付きで増車、ライドシェア普及、限定的 (日経・5面)

●メルセデス、独工場から生産移管(日経・15面)

《福田俊之》

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