英国のゴードン・マレー・グループ(GMG)は、次世代の超軽量で環境に優しい車体構造を開発する新たなコンソーシアムプロジェクトを発表した。
「プロジェクトM-LightEn」と名付けられたこの取り組みは、3年以内に現行比50%のCO2削減を実現する新しい車体アーキテクチャの創出を目指している。
イノベートUKとアドバンスド・プロパルション・センター(APC)から資金支援を受けるこのプロジェクトには、GMGの他にカーボン・スリーシックスティ、コンステリウム、ブルネル大学ロンドンが参加。最大160人の新規雇用が見込まれている。
GMGはプロジェクトを主導し、デジタルおよび物理的なモノコック試作品の研究、設計、製作、検証を行う。目標は、新車開発や産業化に向けた革新的なモノコック構造の実現だ。さらなる軽量化による性能向上を目指し、将来のゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)車両で、スーパーカー史上最少のライフサイクルカーボンフットプリントの達成を視野に入れている。

コンソーシアムは、車両のライフサイクルCO2を3分の1以上削減することを目標に掲げている。AIを活用した設計の最適化、新素材の開発、先進的な製造プロセスの導入などが計画されている。
コンステリウムとブルネル大学は、英国の消費者スクラップアルミニウムを80%使用した超高強度押出材の実現を目指す。一方、カーボン・スリーシックスティは、高精度な「テーラードファイバープレースメント」製造プロセスにより、製造時の廃棄物をほぼゼロに抑えた軽量カーボンファイバー複合材部品の生産を担当する。
プロジェクトの第一段階はすでに始まっており、新素材や「接合」技術の探求が行われている。2027年後半からは、M-LightEnの成果を少量生産車両に適用し、その後、より大規模な主流アプリケーションへの展開が予定されている。