知らなきゃヤバい! クルマの寿命を延ばす「日常点検」のススメ~Weeklyメンテナンス~

知らなきゃヤバい! クルマの寿命を延ばす「日常点検」のススメ~Weeklyメンテナンス~
知らなきゃヤバい! クルマの寿命を延ばす「日常点検」のススメ~Weeklyメンテナンス~全 1 枚

クルマは乗りっぱなしで自分ではガソリン給油しかしないってユーザーもいるだろうが、愛車の状態は定期的にチェックしておけばトラブルを未然に防げる。そのために“日常点検”に注目してみよう。

◆日常点検って何をするの?

クルマは車検や定期点検などの法定の点検があるので普段は愛車の状態をチェックすることが無いというユーザーもいるだろう。しかしクルマは経年劣化で少しずつ傷んでいくもの。それが積もり積もってトラブルにつながるのだ。しかもタイミング悪くドライブ先でトラブルが起こってしまったら外出計画はリセットされてしまう。そうならないためにも普段から自分でクルマの状態をチェックして車両各部を健康な状態にキープすることが大切だ。

もちろん難しい作業は抜きで誰でもできる項目中心のチェックで十分効果がある。洗車のタイミングなど自分でルールを決めて点検する習慣を付けると良いだろう。定期的にクルマの各部を見ることで状態の変化(劣化)もわかりやすくなる。また自分で点検することで愛車の管理にもつながりトラブル防止はもちろんクルマの寿命を延ばしたり燃費の悪化を抑えるなど、なるべく新車時の状態をキープする上でも大切な作業なのであらためて注目してみよう。

もっとも身近な点検が日常点検と呼ばれるものだ。その名の通り日常的にユーザー自信が行う点検のこと。わかりやすい指標として利用しやすいのが国土交通省のホームページだ。クルマの点検項目としてベーシックな部分を網羅しているので実践してみると良い。どこから点検すれば良いかわからない初心者ユーザーにもまずはここは抑えておきたいという部分に絞って項目出しがされているため、わかりやすいだろう。具体的にはクルマの摩耗しやすい部分や油脂類のチェックなど、クルマに起きがちな劣化や異常をポイントを絞って抽出しているので愛車をスピーディに点検するには最適なメニューになっている。

国土交通省のホームページを訪れて「自動車の点検整備」が掲載されているページを見ると、ここに日常点検整備の項目が掲載されている。まずは日常点検についての紹介が書かれているのでチェック。さらにPDFが用意されている「日常点検項目チェックシート」がかなり有効だ。はじめてチェックする際にはプリントアウトして愛車を見ながら点検していくと良いだろう。このチェックシートを見るとクルマのおおよその点検の流れもわかりやすい。

◆ポイントを押さえてチェックすることで未然に故障を防げる

掲載されている日常点検のチェック項目は全部で15ポイントある。最初にボンネットを開けてエンジンルームの点検から開始。エンジンルーム内には以下の5つの点検項目がある。

(1)ブレーキ液の残量
(2)冷却水の量
(3)エンジンオイルの量
(4)バッテリー液の量
(5)ウインドウウォッシャー液の量

ブレーキ液、冷却水、エンジンオイル、バッテリー液、ウインドウォッシャー液はいずれもレベルゲージが備わっているので、目視で減りが確認できる。ロワレベルを下回っている場合は補充する。ただし極端に減っている場合や急に減ったと感じた場合には別のトラブルも考えられるのでディーラーや整備工場で点検をしてもらうと良いだろう。

次にクルマのまわりの点検が4項目ある。愛車のまわりをぐるりとまわって各部を見ていく。

(6)ランプ類の点灯・点滅
(7)タイヤの亀裂や損傷の有無
(8)タイヤ空気圧
(9)タイヤの溝の深さ

タイヤまわりのトラブルは特に走行に大きな支障を来すので要注意だ。減りや亀裂が認められたら早めの交換でトラブルを回避しよう。一方ランプ類の点灯に関する点検項目も注目だ。特にテールランプなどリアまわりのランプ類は普段走行していてもドライバーが気づきにくいので、こうした定期点検が欠かせない。リアまわりのランプ類の確認作業は一人では難しいので、補助を頼んでストップランプ、ウインカー、テールランプなどの点灯、点滅に関して後ろから見て確認してもらうと良いだろう。

最後は運転席に座って6項目の点検をする。

(10)エンジンの掛かり具合
(11)ウインドウォッシャ液の噴霧状態
(12)ワイパーの拭き取り状態
(13)ブレーキの踏み残りしろと効き具合
(14)駐車ブレーキの引きしろ(踏みしろ)
(15)エンジンの低速・加速の状態

ブレーキの状態やエンジンの調子など、少しでも“普段と違う”と感じたら要注意。異音などにも注意を払っておくといち早くトラブルを見つけ出して、キズが浅いうちに修復できる可能性もある。致命的なトラブルになる前にリカバリーできると良いだろう。

こちらの国交省のホームページには「日常点検のやり方」というPDFも用意されている。そこには具体的にはどの部分を見て点検するのかも細かく掲載されている(クルマごとに装備や機器類の配置が異なるので、愛車に置き換えて点検する)ので、はじめて日常点検をする場合には参考にしてみると迷うことが無いだろう。

難しいと思われがちなクルマの点検だが、こうして実践してみると誰でも、すぐに実施できることばかり。トラブルを未然に防ぐことや安全性の確保はもちろん、クルマの寿命を延ばす意味でも効果があるので、愛車を長く健康な状態で乗り続けるためには重要。今週末はチェックシートを見ながら愛車の日常点検を実施してみよう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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