「え、こんな理由で退職?」信じられない職場の実態とは…退職代行・支援のアルバトロスが公表

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終業後、車を上司の自宅に止めておくなどの時間外の雑用を強制される……。『退職代行モームリ』と『セルフ退職ムリサポ!』を管理しているアルバトロスが、蓄積された退職理由の中から、特記すべき退職理由を公表している。


退職代行モームリは、その名の通り退職手続きを代行するサービス。いっぽうセルフ退職ムリサポ!は、利用者が自分で退職を確定させるサポートを行なうサービス。「退職代行は使いたくない、でも一人では退職するのが難しい」という人に向けたサービスだ。

◆こんな会社は嫌だああっ!!

以下、退職代行モームリとセルフ退職ムリサポ!に蓄積された退職理由の中から、特記すべき退職理由をいくつかピックアップする。

●18時間勤務の夜勤明け後にそのまま出勤、8連勤がザラにある。(20代女性・介護関連)
●休日や深夜問わず顧客のLINE対応の強制がある、退職希望を出すと個室で何時間も引き止めにあう。(30代男性・サービス業)
●社長お気に入りの女性と親しくなったことが原因で、社長から嫌がらせを受けている。(50代男性・営業)
●不正行為(横領)の加担を強要させられた。5年近く80時間の残業があったが残業代が1円も支払われなかった。(50代男性・製造業)
●終業後、車を上司の自宅に止めておくなどの時間外の雑用を強制される。(20代男性・不動産業)
●後輩の50歳女性社員から「じゃま」「ばか」「みっともない人間」などの暴言を約10年間、毎日浴びせられている。(40代性別未回答・製造業)
●社内行事への実質強制参加、全員集合しラジオ体操や当番制でのスピーチ、社訓唱和などがある。上司の質問にすぐ回答できないと「出来ないならやらなくて良い。」と、仕事を取り上げられる。(30代男性・飲食業)
●毎日50回以上の罵倒。不意に後ろから思いっきり引っ張られて転ばされたり、顔にゴミを擦り付けてきたり、体をつねられる。(20代男性・サービス業)
●大型犬2匹が会社で放し飼い。施設長は犬と寝そべりながら会議に参加している。動物が苦手で何度も犬に飛びかかられ怪我をしているが、上司がパワハラ気質のため言い出せない。(40代女性・福祉業界)

調査は、退職代行モームリとセルフ退職ムリサポ!利用者、合計2万7083人を対象にアンケートを実施、期間は2022年3月15日~2025年1月31日。調査内容は退職理由の一部抜粋に加えて、利用の経緯・退職理由、性別・年代別利用者数、勤続年数が公表されている。また退職代行モームリとセルフ退職ムリサポ!の利用者の比較もされている。

利用者の男女比に関して、セルフ退職ムリサポ!は女性の利用が約6割を占めており、退職代行利用者と男女の割合が逆転している。女性の方が「ひとりで退職を進めるのは不安なため第三者に相談したい」人が多い傾向だ。

年齢層では、退職代行は40歳代以上の利用者は約1割だが、セルフ退職ムリサポ!では、約3割が40歳代以上となっている。40歳代以上は「退職は自分で伝えるべきだ」と考える人が多い。また、セルフ退職ムリサポ!利用者は、退職代行利用者に比べ勤続年数が長い。退職代行を利用した人の約6割が入社後半年以内に退職を決めたのに対し、勤続年数が長くなるにつれ、自分で退職を伝えたいという人が多いようだ。

退職成功!(イメージ)退職成功!(イメージ)

◆退職した人が多かった企業のランキング

アルバトロスは2月18日に、「退職代行モームリに最も多く利用された企業ランキングTOP10」を発表している。退職代行モームリを使って退職した人が多かった企業のランキングだ。ただし企業名は明らかにされていない。アルバトロスでは退職代行モームリの利用者2万6952人を対象に、2022年3月15日~2025年1月31日の期間にアンケートを実施した。

全体の9.8%の企業は複数回、すなわち複数人が退職していた。1位は人材派遣会社の103回だった。ちなみに上位40社のうち人材派遣会社は16社を占めている。2位はコンビニチェーンの65回。10位までの企業は全て従業員数が1500名を超える大企業だという。

40位までに自動車・運輸関連と推測される企業は、4位:運送会社(55回)、5位:自動車販売会社(49回)、7位:運送会社(46回)、15位:自動車販売会社(36回)、19位:運送会社(33回)、34位:引越しサービス業(26回)の6社がランクインしている。

◆退職代行の利用が多い職種

アルバトロスは2024年8月7日にもアンケート調査の結果を発表している。調査期間は2022年3月15日~2024年7月31日、この時の退職代行モームリの利用者数は1万5934人だった。

調査では職種別利用者(正社員・契約社員等)が明らかにされている。業種まではわからないが、1位はサービス業(12.5%)だった。自動車・運輸に関連すると思われる職種としては、2位:製造業(12.1%)、9位:販売業(5.9%)、10位:運送業(5.4%)が上位に位置している。

《高木啓》

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