スズキ、「鈴鹿8耐」に新エンジンと100%サステナブル燃料で2年目の挑戦へ…東京モーターサイクルショー2025

スズキが「鈴鹿8耐」参戦を発表(東京モーターサイクルショー2025)
スズキが「鈴鹿8耐」参戦を発表(東京モーターサイクルショー2025)全 17 枚

スズキは28日に開幕した「東京モーターサイクルショー2025」で、8月に開催される「2025 FIM世界耐久選手権“コカコーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会」(鈴鹿8耐)に参戦すると発表した。バイオ燃料などカーボンニュートラル(CN)な素材や部品を用いた「チームスズキCNチャレンジ」として2年目の挑戦となる。

スズキ社員で構成される「チームスズキCNチャレンジ」は、昨年の鈴鹿8耐に初参戦。総合8位入賞を果たした。今年は、より高いレベルで環境負荷低減の推進と走行性能向上の両立を図るために、昨年の40%バイオ由来燃料に対し「100%サステナブル燃料」を使用、ほかにも様々なサステナブルアイテムを機能させるための車両開発を進め、昨年の総合8位を超える成績を目指す。

スズキブース(東京モーターサイクルショー2025)スズキブース(東京モーターサイクルショー2025)

耐久レースの厳しい条件下での実走行を通した環境性能技術の開発加速を目的とし、今後の製品への技術フィードバックにつなげていくことをめざす。

参戦車両の「2025チームスズキCNチャレンジGSX-R1000R」は、新開発のエンジンと、新開発の空力部品を採用するのが目玉だ。外観上では昨年モデルと大きな違いはないが、フェンダーやサイドカウルなど一部パーツが天然の「亜麻」を使った繊維複合材料の素材感を活かしたブラウン系のカラーとなっているのが特徴。チームウェアにも100%再生素材を使用する徹底ぶりだ。

スズキブース(東京モーターサイクルショー2025)スズキブース(東京モーターサイクルショー2025)

使用予定のサステナブルアイテムは以下の通り。

・燃料:トタルエナジーズ Excellium Racing 100(100%サステナブル※燃料)
・タイヤ:ブリヂストン 再生資源・再生可能資源比率を向上したタイヤ
・オイル:MOTUL バイオ由来ベースオイル
・カウル:JHI 再生カーボン材(プリプレグ材)
・フェンダー他:トラス Bcomp(天然亜麻繊維複合材料 非漂白品 使用範囲拡大)
・前ブレーキ:サンスター技研 熱処理廃止鉄製ディスク、サンスター技研/東海カーボン ローダストパッド
・バッテリー:エリーパワー 車載LFPバッテリー、ピット電源供給用蓄電池
・マフラー:ヨシムラジャパン 環境配慮型チタンTranTixxii-Eco製サイレンサー
・ユニフォーム:アールエスタイチ 100%再生生地のチームポロシャツ

チームのプロジェクトリーダー兼チームディレクターは昨年に引き続き佐原伸一氏、テストライダーに津田拓也選手を迎える。参戦ライダーは3名を予定しているが、現段階でラインアップは未定。

スズキが「鈴鹿8耐」参戦を発表(東京モーターサイクルショー2025)スズキが「鈴鹿8耐」参戦を発表(東京モーターサイクルショー2025)

佐原氏は、「これらのアイテムが十分に機能するように開発を進め、昨年の順位である総合8位をしのぐ結果を目指して、しっかり完走してデータを収集していきます。また、課題を抽出して、次のステップにつなげてまいります」とした。

今年の鈴鹿8耐は、ヤマハ発動機が6年ぶりにファクトリーチームとして復帰することでも話題となっている。常勝ホンダに対する、スズキ、ヤマハの新たな挑戦が見どころとなりそうだ。

《レスポンス編集部》

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