ボッシュが水素生産に本格参入、最新技術出展へ…ハノーバーメッセ2025

ボッシュが水素生産に本格参入
ボッシュが水素生産に本格参入全 5 枚

ボッシュは、ドイツで3月31日に開幕する「ハノーバーメッセ 2025」において、最新の水素テクノロジーを出展する。水素生産用の電解槽技術を披露する予定だ。

ボッシュは、化学、運輸、鉄鋼、エネルギー産業など幅広い分野で、再生可能エネルギーを用いた水素利用による脱炭素化の大きな可能性に着目している。世界の電解槽容量は2030年までに100~170ギガワットに達すると予想されており、同社はこれを戦略的成長分野と位置付けている。

ハノーバーメッセ2025では、ボッシュの「Hybrion PEM」(プロトン交換膜)電解槽スタックを2基搭載したモジュラーコンテナソリューションを出展する。このシステムは出力2.5メガワットで、ドイツのゴスラーに拠点を置くFEST社が供給する。

ボッシュは燃料電池の専門知識を水素生産に応用し、大量生産によるスケールメリットとコスト削減を目指している。2025年には欧州の複数のパートナーと共同でプロジェクトを進める計画。4月の正式販売開始前にすでに約100メガワット分の受注を獲得しており、例えばノイマン&エッサー社は20メガワット容量の電解槽に16基のボッシュHybrionスタックを組み込む予定だ。

水素はボッシュの戦略的成長分野であり、2030年までに売上高は10億ユーロ規模に達すると予想している。

Hybrionスタックは当初、ドイツのバンベルク工場で製造される。1基あたり100個以上の電解セルが層状に配置され、特殊な締め付け工具により製造プロセスが大幅に簡素化・高速化される。各スタックは1.25メガワットの出力を持ち、水と電気から1時間あたり最大23kgの水素を生産できる。これは燃料電池搭載の40トントラックが約250~300km走行するのに充分な量という。

《森脇稔》

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