イギリス生まれのミニカーブランド「Matchbox」(マッチボックス)は、欧州車を中心に、日本車やアメリカ車、はたらくクルマなどをラインナップ。リアル路線が特徴で、現車を忠実に再現したミニカーを数多くリリースしている。
国産車の頂点に君臨し続ける「トヨタ・センチュリー」が登場、話題のクルマが次々とマッチボックスに

可動ギミックを組み込んだ「ムービングパーツ」は、手頃なプライスで、ギミックがひと目でわかるパッケージも楽しい人気シリーズだ。

「2023 トヨタ・センチュリー」は、1967年に初代モデルが登場して以来、日本の最高級セダンとして君臨。初代は30年間生産され、1997年には国産車唯一のV12エンジンを搭載した2代目が登場。2018年には、5.0リッターV8エンジンとモーターを組合せたハイブリッドシステムを搭載する現行モデルの3代目が登場して話題をさらった。

3代目センチュリーのエクステリアは、全長5,335mm、全幅1,930mm、全高1,505mmという堂々たるサイズ。ボディは「几帳面」と呼ばれる一直線のキャラクターラインが特徴で、鏡のような仕上がりを実現するために7層の塗装と3回の水研ぎが施される。フロントグリルやリアコンビランプ、ホイールには、工匠が約1ヶ月半かけて手彫りした鳳凰のエンブレムが輝く。
そんなセンチュリーは天皇陛下の御料車や総理大臣の公用車としても採用されており、日本が誇る最高級セダンとしての地位を不動のものとした。今回のムービングパーツではトランクリッドの開閉ギミックが採用された。

「2023 トヨタ・プリウスプライム」は、プリウスPHVの海外仕様。ボディカラーは、現行プリウスで採用されたアッシュを思わせるグレー系で、ルーフはクリアパーツを使用し、大型パノラマルーフを再現した。ギミックはドア開閉だ。

「2024 レクサス GX」は、LXと並ぶレクサスの高級クロカンSUV。2代目まではランドクルーザー・プラドがベースで、日本へ導入されたこの3代目はランドクルーザー250の兄弟車となる。ボディカラーは、100台が先行販売されたGX550オーバートレイル+のムーンデザートを思わせるベージュ系。搭載ギミックは、フロントドアの開閉だ。

「2024 メルセデス・ベンツ G580 with EQテクノロジー」は、Gクラス初のBEVで、四輪独立モーターにより、未舗装路では停車位置での旋回を可能にするG-ターン機能を備える。ミニカーでは、イルミネーション内蔵グリルや、充電ケーブルなどを収納するデザインボックスを再現。ギミックは、フロントドアの開閉を採用した。

「2021 フィアット 500E」は、フィアットのコンパクトBEV。2022年には日本へも導入された。ラインナップは3ドアのハッチバックと、布製ルーフが開閉するカブリオレで、欧州では左サイドを観音開きとしたトレピウーノも設定した。ギミックは、リアハッチの開閉だ。
このほか、ボンネットが開閉する「2023 フォード・マーベリック」と「オペル・モッカ」、ドアが開閉する「レンジローバー・イヴォーク」が発売される。
RZ34とS30の新旧フェアレディZの歴史を感じよう、時代を彩った日本車をマッチボックス化

今回の注目は「ジャパンシリーズアソート」。マッチボックスが得意とする可動ギミックを備えた「ムービングパーツ」シリーズから、人気の日本車を新旧取り揃えた。パッケージは、レトロなスタイルのボックスタイプだ。

まずは「2023 日産 フェアレディZ」。1969年から続く、日産の代表的スポーツカーで、現行のRZ34型は2022年登場。従来のZ34型のプラットフォームをベースに、スカイライン400R譲りの3.0リットルV6ツインターボを搭載する。スタイリングには初代のS30型を思わせるフロント周りや、4代目のZ32型をイメージしたテールライトなど、歴代モデルへのオマージュを込めた。
今回のカラーは、ブルーのボディにブラックルーフの2トーン。実車ではセイランブルーと呼ばれるもので、夏の季語である青嵐(青葉を揺らす強い風)にインスパイアされた色合いとされる。2025年モデルで採用された、モノトーンのワンガンブルーとは色調も異なっている。刀の質感を模したルーフフィニッシャーもしっかり再現。搭載ギミックはドア開閉だ。

ラインナップにはフェアレディZがもう1台。「ダットサン 280ZX」は、2代目のS130型の海外仕様で、2.8リットル直6を搭載する。2シーターと2+2を設定し、1981年にはターボ化した最強モデルの280ZXターボも追加されたが、今回は自然吸気モデルの2シーターを再現した。
ボディカラーはマンハッタンカラーと呼ばれた、ボンネットとフロントフェンダー上部をシルバーで塗り分けた2トーンがモチーフ。S130型登場翌年の1979年に限定車で初採用され、ブラックのほかにブルーやレッドも用意された。また、ターボ専用色で配色を入れ替えた通称逆マンハッタンや、北米向けの限定車としてゴールドを用いたものも存在する。ギミックは、ドア開閉だ。

「1988 マツダ RX-7」は、ロータリースポーツカーであるサバンナRX-7の2代目で、1985年にデビューした。今回のカブリオレは1987年に、ロータリーエンジン生誕20周年記念車として設定され、クーペのモデルチェンジ後も1992年まで生産された。
世界的にも稀有なロータリー搭載オープンで、ソフトトップは電動だが、このカブリオレ開発での経験がロードスターにもつながっている。ギミックはボンネット開閉で、13Bロータリーを収めたエンジンルームを眺めることができる。

「1975 三菱 ランサーセレステ」は、ギャランFTOの後を受けて1975年に発売。ラテン語で青空を意味するサブネームを持ち、ロングノーズや、ルーバー風クオーターウインドウがスポーティなファストバッククーペだ。
1978年にはマイナーチェンジで角形ヘッドライトを採用するが、今回は初期の丸形ライト仕様で、逆L字型の個性的なテールライトも再現。ボンネット開閉ギミックにより、直4縦置きのエンジンルームを眺めて楽しめる。

「トヨタ・ランドクルーザーFJ40」が登場。1960年から24年間も販売されたランクルの象徴的モデルで、生産終了後もこのスタイリングに着想を得たSUVのFJクルーザーが人気モデルとなった。
本格的な悪路走破性を活かしてさまざまな用途に供され、車体のバリエーションは豊富。ホイールベースは長短4種類、ボディはソフトトップや2ドアと4ドアのハードトップのほか、ピックアップやキャブシャシーなども設定された。今回のミニカーは、ショートボディの2ドアハードトップで、ドアの開閉が可能だ。

「1963 ホンダ T360」は、ホンダ初の量産四輪車となった軽トラックだ。日本初のDOHCを採用したエンジンはフロントシート下に搭載される。354ccながら、8500rpmで30psを発生する高回転型ユニットだった。
ホンダのエンブレムが大胆にあしらわれたフロント周りは、ヘッドライト周辺も含めて開閉。このボンネットを再現したギミックを組み込みつつ、愛嬌のあるルックスをしっかり再現している。
「ムービングパーツ」シリーズのギミックを楽しみながら遊ぶもよし、「ジャパンシリーズアソート」を並べてその作り込みを眺めるもよし、価格はそれぞれ各660円(税込)だ。70年を超える歴史を誇るマッチボックスの豊富なラインナップから、お気に入りの1台を探してみよう。
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