影の主役?「ターボ感覚」新CVTを搭載したヤマハ『NMAX155』がにわかに人気…東京モーターサイクルショー2025

ヤマハ NMAX155(東京モーターサイクルショー2025)
ヤマハ NMAX155(東京モーターサイクルショー2025)全 23 枚

「Rシリーズ」「XSRシリーズ」「MTシリーズ」とヤマハを代表するブランドの最新モデルが勢揃いした「東京モーターサイクルショー2025」。サプライズモデルの発表も話題となっているが、密かに注目を集めているのがアジアで「ターボ感覚」と紹介されたパワートレインを持つスクーターの新型『NMAX155』だ。

2025年モデルとして3月21日に発売されたばかりのNMAX155は、「Evolution Prestige X Fun Tech」をコンセプトに開発。海外でも人気の「MAXシリーズ」のDNAを受け継いだ斬新なスタイルと、高速道路も走行可能な155ccエンジンが生み出すスポーティな走りをコンパクトなボディに凝縮させたモデルだ。鋭く光る2眼LED、エンジンの力強さを表現するブーメラン型のサイドカバー、剛性としなやかさを両立するバックボーンフレームが外観の特徴となっている。

ヤマハ NMAX155(東京モーターサイクルショー2025)ヤマハ NMAX155(東京モーターサイクルショー2025)

さらに、基本性能や耐久性を磨いたエンジン、サスペンションのセッティング変更、刷新した上質なスタイリング、二画面構成新型ディスプレイ搭載やスマートフォン連携機能など、先端技術による利便性向上を図った。

そして先行して海外で発表されるや注目を集めたのが、電子制御によりCVTの変速比をライダーの操作に応じて変更できる、ヤマハ独自のシステム「YECVT」の搭載だ。機械式CVTでは体感することが難しかったマニュアルミッション車のような走行感覚を得ることができるというもので、アジアでは「ターボ感覚」と表現され、さらに車名にも「TURBO」と付けられたことから話題となった。

ヤマハ NMAX155に搭載される「YECVT」のカットモデル(東京モーターサイクルショー2025)ヤマハ NMAX155に搭載される「YECVT」のカットモデル(東京モーターサイクルショー2025)

「YECVT」は、「走行モード切替」機能と「シフトダウン」機能を備えている。走行モードは、燃費を考慮し市街地でのスムーズな走行が可能な「Tモード」と、ワインディングロードでのレスポンスの良い走行を提供する「Sモード」の2つがある。

また、任意のタイミングで減速比を変更することで、マニュアルミッション車のシフトダウンのような走行特性を実現している。“前走車をスムーズに追い抜きたいとき”や“長い下り坂でエンジンブレーキを利用して減速したいとき”、“コーナー進入の減速から脱出時に気持ちよく加速をしたいとき”などのシーンで、ライダーの操作の幅を広げ、操る楽しさを提供する。シフトボタンの操作やスロットルの急開操作により、加速/減速状態に応じて最大3段階までシフトダウンが可能となっている。

「YECVT」を搭載するヤマハ NMAX155(東京モーターサイクルショー2025)「YECVT」を搭載するヤマハ NMAX155(東京モーターサイクルショー2025)

日本仕様では「シフトダウン機能」としているこの「力強さが欲しい時にブーストする」感覚を「ターボ感覚」と呼んだわけだ。いずれにせよこの「YECVT」は“走り”と“生活の足”を両立したいバイクファンには刺さったようで、SNSでは「スクーターも面白くなってきた」「スイッチいっぱいで楽しそう」などのコメントも見られた。また実際に注文も殺到しているようで、「年内の納車は無理と言われた」などの報告も上がっている。

ヤマハブースではスクーターコーナーに並べられており、最新の『XSR900』や『YZF-R9』などと比べると目立たない存在だが、「影の主役の一台」と呼べる存在かもしれない。

ヤマハ NMAX155(東京モーターサイクルショー2025)ヤマハ NMAX155(東京モーターサイクルショー2025)

「東京モーターサイクルショー2025」は3月30日までの開催。会場は東京ビッグサイト。また、4月4日~6日にAichi Sky Expoで開催される「名古屋モーターサイクルショー2025」でもヤマハはブースを構える。NMAX155にも注目だ。

《宮崎壮人》

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