ヤマハ発動機が「大阪モーターサイクルショー2025」でサプライズ公開した新型の125cc原付2種スクーター『Fazzio(ファッジオ)』が話題となっている。28日に開幕した「東京モーターサイクルショー2025」でも注目の的となっていたファッジオ、東京ではカスタマイズパーツも展示されていた。そもそもファッジオとはどんなスクーターなのか。
「ファッジオ」はヤマハが、インドネシアをはじめアジアで販売する125ccクラスのスクーターで、レトロ感と未来感を掛け合わせたような「クラッシー(おしゃれ)」な外観を特徴とするモデル。特に主戦場のひとつであるインドネシアでは、バイクは移動手段ではなくライフスタイルや自己表現の一部として捉えられ、それだけにカスタマイズもスマートフォンケースを選ぶ感覚で一般的なものだという。そんな若者のニーズに応えることで人気となっている。

ヤマハは「クラッシーシリーズ」としてファッジオのほかにも『グランフィラーノ』というスクーターを販売しており、どちらもカスタムして楽しむのが主流となっているそうだ。ヤマハインドネシアはファッジオについて、「スタイリッシュで改造しやすいデザインが特徴で、ユーザーが自分らしさを表現するための媒体となる「白いキャンバス」』だと説明する。
そのデザインやカスタム性が他とは違った見た目を求める若者を捉えているほか、よりパワフルで環境に優しく、信頼性の高い運転体験を提供する125ccのBlue Coreハイブリッドエンジンの搭載や、スマートフォンと連携できるY-Connect機能、USB充電ソケット、スマートキーシステムなどの最新・快適装備を多数搭載しているのも人気の理由となっている。現地のメディア試乗で68.9km/リットルという低燃費を実現した、という情報や日本円にして約20万円から購入できるというのもアピールポイントになっている。

自己表現のひとつだからこそカスタマイズは当たり前。そんなファッジオの特徴を表現するべく、東京の展示ではカスタマイズパーツが展示されたということなのだろう。相変わらずスペック等を含め一切の説明がされないままのファッジオだが、展示された楕円形のパーツは、ヘッドライトやメーターパネルなどのフレーム用の純正交換パーツのようだ。標準状態ではブラックのパーツを、このメタリックブルーに変えるだけでもかなり印象は変わりそうだ。あえてこのパーツを展示したということは、日本導入時にもカスタマイズの展開を期待して良いのだろう。
ヤマハのインドネシア公式サイトではユーザーによるカスタマイズの例も取り上げられており、中には人気漫画『ドラゴンボール』をイメージしたというカラフルな一台も。カラーだけでなくミラーや前後キャリアなども取り付けたこの一台、オーナーは「約300万ルピア(約2万円)を費やすだけで、ファッジオはよりスタイリッシュに見えます」とコメントしている。
すでに日本のSNSでもバズっているファッジオ。2025年秋以降に日本発売予定とのことなので、続報をチェックしつつその日を待ちたい。
