トヨタが「TOYOTA CLASSIC」で歴史車両の保存と活用を強化

レストアされたトヨタ・セリカ・リフトバック(オートモビルカウンシル2025)
レストアされたトヨタ・セリカ・リフトバック(オートモビルカウンシル2025)全 7 枚

トヨタ自動車は4月11~13日に幕張メッセにおいて開催されるヘリテージカーの展示会「オートモビルカウンシル2025」に出展し、トヨタグループ全体で進めていくヘリテージ活動の「TOYOTA CLASSIC」を訴求した。

◆オートモビルカウンシル2025に出展

オートモビルカウンシル(Automobile Council)とは、自動車文化の成熟を願い、ヘリテージの視点を主体としながらも様々な切り口で国内外の名車を取り上げ展示するイベントだ。開催コンセプトとして「Classic Meets Modern Future」を掲げている。主催はAutomobile Council実行委員会。

トヨタは2016年の第1回から参画、2018年以降はトヨタ博物館として、クルマ文化の醸成を意図して出展した。昨2024年は展示目的や体制を改め、トヨタ社内の各部署で進行中の旧車レストア、パーツ供給など各活動を「トヨタクルマ文化研究所」として一体的に展示した。2025年は「TOYOTA CLASSIC」というテーマのもと出展することになった。

◆「TOYOTA CLASSIC」とは

トヨタでは、2025年からはレストアやパーツ供給活動に加え、クルマ文化に触れる場づくり、レストアを通した人材育成といった、トヨタグループ全体で進めていくヘリテージ活動を「TOYOTA CLASSIC」と題して発展させていく。

トヨタ博物館の榊原康裕館長がオートモビルカウンシル2025でTOYOTA CLASSICについてプレゼンテーションし、「トヨタグループの活動を整理し、さらに発展させ、クラシックということで顧客の期待に応えていきたい」と語った。

TOYOTA CLASSICの現在の主な活動は
1. ヘリテージパーツの企画・販売(GRヘリテージパーツ)
2. 旧車コミュニティの運営(Vintage Club by KINTO)
3. クルマ文化に触れる場づくり(トヨタ博物館、富士モータースポーツミュージアム)
4. レストアを通じた技能とノウハウの伝承(グローバル生産推進センター

の4つ。

まず、GRヘリテージパーツとして、過去の人気車種の補給部品を復刻・再販売している。現在8車種計294品番を販売中だ。

次に、「Vintage Club by KINTO」という旧車コミュニティを運営。Instagram、Facebook、YouTubeのフォロワー数は約7500人に上る。特選旧車レンタカーサービスも展開しており、2025年3月末現在で10車種を提供している。

3つ目は、クルマ文化に触れる場づくりだ。トヨタ博物館では約150台の車両を常時展示し、2025年1月に累計来場者数800万人を達成した。富士モータースポーツミュージアムでは、モータースポーツの歴史や役割を約40台の展示車両とともに紹介している。

最後に、グローバル生産推進センターでは、レストアを通じた技能とノウハウの伝承に取り組んでいる。年間1台のペースでレストアを行い、これまでに3台を完了させた。

《高木啓》

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