デジタル全盛時代に挑む純A級アンプ! クワトロリゴ「Fantasia/OPUS」シリーズの真価とは?

デジタル全盛時代に挑む純A級アンプ! クワトロリゴ「Fantasia/OPUS」シリーズの真価とは?
デジタル全盛時代に挑む純A級アンプ! クワトロリゴ「Fantasia/OPUS」シリーズの真価とは?全 9 枚

欧州のカーオーディオを正規インポートするフェリースソニード。クワトロリゴの新製品発表会およびセミナーが去る3月8日、ホテルプラザ オオサカで行われた。まずはブランドプロフィールから手短に解説しよう。

クワトロリゴ代表ロベルト・マルコリーニ氏(右)とフェリースソニード代表(左)西川之啓氏クワトロリゴ代表ロベルト・マルコリーニ氏(右)とフェリースソニード代表(左)西川之啓氏

クワトロリゴ(創業から約20年、ブランドネームをシンフォニとして展開)は、イタリア中部に位置するマチェラタという町に本社を構え1997年に創業。デビュー作となった第1弾「アンプリチュード」は音質重視設計、使い易くコンパクトなルックスでマニアから好評を得てヒット。現社名のクワトロリゴとは五線譜(音部記号)4番目の線、4弦楽器の意味もあるそうだ。

代表兼エンジニアのロベルト・マルコリーニ氏はバイオリンを子供ころから嗜みクラシックに造詣が深く、スローガンは「ミュージック・フォー・ラヴァーズ」を掲げている。音楽を敬愛しカーオーディオの必然性を見出す。すなわち車内で良好なサウンドを構築することに注力する。熱心なカーオーディオファンの要望に応えるため、パワーアンプとスピーカーの開発、研究に日々余念がない。パワーアンプは同社ファクトリーで手作業により組み立て、一台一台エージングを行い音出しチェック後出荷。製品はイタリア法100%メイドインイタリーの基準を満たしている。

◆新製品 Fantasiaファンタジア・シリーズ 4モデルを発表

ファンタジアは4チャンネル機1機種、2チャンネル機3機種を用意。パワーアンプ全機種100%イタリア国内、自社工場で作られている。ファンタジアは4チャンネル機1機種、2チャンネル機3機種を用意。パワーアンプ全機種100%イタリア国内、自社工場で作られている。デジタル全盛時代に挑む純A級アンプ! クワトロリゴ「Fantasia/OPUS」シリーズの真価とは?デジタル全盛時代に挑む純A級アンプ! クワトロリゴ「Fantasia/OPUS」シリーズの真価とは?

5年前に発売された「Precision(プレシジョン)」と「Heritage(ヘリテージ)2」のシリーズの製造が終了。新たに誕生したのが「fantasia」ファンタジアだ。

4チャンネルのFantasia 1.4(旧 Heritage bi-oneに相当)は(HD stereo A class + stereo AB class)定格出力40W×2ch+80W×2ch。標準価格:38万5000円(税込)。Fantasia 1.2は2チャンネル機で定格出力80W×2ch(AB class)標準価格:18万7000円(税込)。ほか1.2のパワーアップを図ったFantasia 2.2は定格出力130W×2ch(AB class)標準価格:29万7000円(税込)。さらにハイパワーのFantasia 3.2は定格出力180W×2ch(AB cass)標準価格:39万6000円(税込)※4機種ともステレオ4Ω時の定格出力。全機種、ブリッジ接続が可能としている。

4チャンネル仕様「Fantasia 1.4」をピックアップしてみよう。A級動作(A class @40W×2ch/HD)アンプと、AB級(AB class @80W×2ch)が一体化。使い方としてフロントスピーカー、ツイーター側をA級アンプで鳴らし、ミッドバスウーファー側はAB級のアンプに割り当てて駆動させる使い方が好ましい。A級のメリットはクロスオーバー歪みが原理的に発生しないため、入力対出力波形に乱れなく増幅される。細やかな音を表現する帯域(たとえば高域/中高域)のドライブに最適。取り付け面ではスリム化(H40mm程度)により場所を選ばないだろう。

◆ハイエンドシステムに相応しいスペックと音楽性を
重視 "OPUS AMP1"はA級動作@100W×2ch仕様

ハイエンドシステムに相応しいスペックと音楽性を重視 "OPUS AMP1"はA級動作@100W×2ch仕様ハイエンドシステムに相応しいスペックと音楽性を重視 "OPUS AMP1"はA級動作@100W×2ch仕様

Fantasia ファンタジアの上級機にあたる「OPUS AMP(オーパス)アンプ1」と「2」は、ハイエンドマニアから高い評価を得ており、1(one)はA級動作(定格@100W/2チャンネル)。2(two)はAB級動作(定格@220W/2チャンネル)。※ブリッジ接続にすると約2倍の出力となる。アルミダイキャスト削り出しのボディにピアノの鍵盤を取り入れたデザインが秀逸だ。スピーカーのOPUS(オーパス)は暖色系の音質、という印象で音に厚みがあり音楽表現力に優れている。振動板は天然素材をベースとしている。ツイーターはシルクでドーム式。ミッド、ミッドバス、サブウーハー等は振動板にペーパーコーン(コーティッド仕様)素材を用いている。

OPUS スピーカーその1OPUS スピーカーその1OPUS スピーカーその2OPUS スピーカーその2

◆代表ロベルト氏がサウンドチェック!

エントランス会場エントランス会場デジタル全盛時代に挑む純A級アンプ! クワトロリゴ「Fantasia/OPUS」シリーズの真価とは?デジタル全盛時代に挑む純A級アンプ! クワトロリゴ「Fantasia/OPUS」シリーズの真価とは?

発表会当日、前半は会社のプロフィール、新製品を含むラインアップについての説明があり、後半は関西地区のショップ(マイカーライフ登録店)が手がけたサウンドカーのお披露目がホテルのエントランスで行われた。AVカンサイ、カーオーディオクラブ、イースト、各店のデモカーほか、車音祭などのコンテストで優勝入賞車両も加わり、聴き比べができたり、ロベルト・マルコリーニ氏のアドバイスと貴重なひと時となった。

クワトロリゴのパワーアンプを搭載したシステムは個々装着スピーカーの違いがあるものの、パワーアンプの良さを再確認できた。精緻に鳴らすアンプの役割、スピーカー能力を十分に引き出すにはアンプ選びが大切。コストの面でデジタルアンプが主流となる時代だが、アナログ(ディスクリート回路)設計のパワーアンプは高みを目指すファンにとってマストなアイテムに違いない。

《永松巌》

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