韓国ハンコックタイヤは、米国のEVメーカーのルーシッドモーターズが北米市場向けに開発した新型電動SUV『グラビティ』に、EV専用オールシーズンタイヤ「iON evo AS SUV」を純正装着タイヤ(OET)として供給すると発表した。
グラビティは、ルーシッドモーターズが米国で最近発表した2番目の全電動車種で、フルサイズの3列シートSUV。空力効率に優れ、走行性能も高いこのモデルは、洗練されたエクステリアとインテリアを特徴としている。グランドツーリング仕様では最大828hpを発揮し、0-100km/h加速は3.5秒、1回の充電で700km以上の走行が可能とされている。
ハンコックタイヤが開発した「iON evo AS SUV」は、大型電動SUV向けに特別に設計された高性能オールシーズンタイヤ。次世代コンパウンド技術を採用し、高性能ポリマー、環境に配慮した材料、高濃度シリカを組み合わせることで、年間を通じて様々な走行条件下で優れたグリップと走行距離性能を実現している。

特筆すべきは、EVのバッテリーパックによる重量増加に対応するため、最適化された剛性プロファイルを採用していることだ。これにより、路面との接地圧を均一に保ち、走行安定性を向上させている。また、トレッドデザインは均一な摩耗を可能にし、タイヤの寿命を延ばす効果がある。
ハンコックタイヤは、このOETの騒音低減にも力を入れた。トレッドブロックの数とサイズを最適化することで、騒音を最小限に抑えながら転がり抵抗も大幅に低減している。この設計により、エネルギー効率が向上し、スポーティな走行を好むドライバーでも高いエネルギー効率を維持できる。
「iON」ブランドは、世界初のEV専用タイヤのフルラインアップとして、低騒音、高エネルギー効率、長距離走行性能のバランスを取り、EVに最適化された走行体験を提供している。2022年の発売以来、乗用車やSUV向けのオールシーズン、パフォーマンス、ウインタータイヤのバリエーションを着実に拡大し、現在では16インチから22インチまで約240サイズを展開、幅広い電気自動車に対応している。