日産自動車は新型『エルグランド』ほか、2026年度にかけて新型車4車種を発表する計画だ。4月1日付で新経営体制に移行した日産は4月22日、日産グローバル本社ギャラリー(横浜市)において「NISSAN START AGAIN 2025」を開催、新たなブランドコミュニケーションについて発表した。
◆期待を超える車作りに取り組む
日産の日本マーケティング&セールスを担当する杉本全(すぎもと・あきら)執行職はイベント冒頭で「顧客の声を真摯に受け止め、再出発の1歩目として『NISSAN START AGAIN 2025』を開催する。魅力的な商品ラインナップを届けるため、これまで以上に開発、生産体制を強化し、顧客の期待を超える車作りに取り組む」と述べた。
そして2026年度にかけて4車種の発表を計画しているとし、「多くの顧客にドライビングプレジャーを提供する」と述べた。日産は3月に今後の新型車計画を発表、日本市場ではコアセグメントモデルの刷新と次世代電動パワートレインを投入するとした。
◆新型エルグランドをチラ見せ
3月のプレゼンテーションでは、第3世代のe-POWERを搭載した新型大型ミニバンを2026年度に投入するとしていた。4月22日の発表会で杉本執行職はこれが新型エルグランドであると明らかにし、さらにデザインを一部公開した。杉本執行職は「このような形で熱意を持って開発を進めており、顧客に最高の形で届けられるよう準備をしている」と語った。

1997年に発売された初代エルグランドは、広い室内と高級な内装を両立させた「プレミアムミニバン」の市場を日本で開拓した。現行は2010年発表で、改良を繰り返しているもののさすがに市場での競争力は落ちている。日本自動車販売協会連合会が50位まで発表する月次の車種別販売台数ランキングでは、2024年は1度も登場していない。
4代目となる新型エルグランドは、第3世代となる日産のハイブリッドシステムe-POWERを搭載し、今年度後半に公開、2026年度の発売を予定している。第3世代e-POWERは、新開発となる発電専用1.5リットルエンジンと、モーターやインバーターなど5つの部品をモジュール化することにより軽量化された「5-in-1」を採用し、大幅な静粛性と燃費の向上を実現するという。
