クルマの購入時に必ず装備するもののひとつのフロアマットがある。ただしマットは車内をクリーンに保つための重要アイテムでもあるので古くなっていたら高機能タイプにリフレッシュしよう。
◆意外と消耗品? 汚れの拡散を防ぐフロアマット
フロアマットの機能は車内のフロアを靴底で汚さないためなのはご存じの通り。加えて靴底に付着した泥汚れを車内に持ち込んだ際も、車内にホコリや汚れを拡散させずにマット内に止めておく汚れの受け皿的な役目を果たしている機能パーツでもある。
特に雨の日やアウトドアでクルマを利用する際には、靴裏を経由して車内に持ち込まれる汚れは想像以上に多い。しかしフロアマットが汚れを受け止めてくれるため車内の汚れが最小限に食い止められているのだ。洗車の際にマットを叩いたり水洗いするとかなりの量のホコリ、汚れが出てくるのがその証拠だ。
そこで、そろそろフロアマットがくたびれてきたと感じたら高機能なアフター品に交換してみると良いだろう。足もとがリフレッシュされると車内のイメージも一変するのでドレスアップとしても要注目。同時に機能性を備えたフロアマットを選んでおけば効果的、より車内をクリーンに保つことができるようになれば交換の効果も高いと言えるだろう。その際にカー用品店などに行くといくつかのジャンルのフロアマットが用意されているので好みでセレクトしてみよう。
まずその違いに目が行くのが素材。フロアマットの素材としては代表的なカーペット素材に加えてラバーや樹脂製のマットもある。また形状的にはある程度の車格(普通車や軽自動車など)に合わせた汎用タイプや車種専用に裁断された専用タイプが用意ある。基本的には素材・機能と愛車へのフィッティングの2つのセレクト項目でフロアマットを選んでいくことになる。
◆フロアマット選びは要注意! クルマに合わせた製品をチョイス
フロアマット選びでは、まずは愛車にフィットすることが必須のポイント、特に運転席のフロアマットは要注意。フロアマットのずれは走行中のペダル操作に影響を与えるのでNG。その点クルマメーカーの純正品は専用のマットフックによる固定もしっかりしていて、なおかつ車種のロゴなどが織り込まれているなど、専用らしいフィット感がある。
対してアフター品の車種専用設計のフロアマットもかなりのクオリティ。車種専用のフロア形状にカットされた設計やマットフックを備えてズレを防止するなど工夫が込められている。さらに汎用タイプでもマットフックを備えていたり、裏面にゴムスパイクを配置するなどしてズレを防止しているケースもあるので、愛車とのマッチングを見て選んでも良いだろう。メーカー純正→アフター車種専用品→汎用タイプの順に価格もリーズナブルになるので、お小遣いの状況にも照らし合わせてチョイスしてみよう。
一方のリアシート用のフロアマットは汎用品でもフィット感が高いモデルも多い。多くの場合は車内の横幅を基準にしてサイズ設定されているが、足もとの前後スペースは車種ごとにそれほど大きな差は無いため、普通車用/軽自動車用など、ある程度の基準でセレクトしておけば意外とフィット感は高いと思っても良いだろう。また車種専用品にはフロント/リアをセット販売しているフロアマットもあるので、前後同時に交換する場合にはこれを選ぶ手もある。
次にフロアマットの構造・素材のチョイスもセレクトのポイント。アウトドアレジャーや小さな子供のいるファミリーユースに使い勝手が良いのがトレータイプのフロアマットだろう。樹脂製/ラバー製のマットが3D形状で設計されていて、マットの外周部分が立ち上がるトレー形状になっているのが特徴。そのため、靴底の汚れはトレー内に止まって車内に拡散しない。また食べこぼしや飲み物をフロアマットの上にこぼしてしまった場合でもトレー形状が受け止めてくれるので汚れはマット無いに限定されるので安心感も高い。掃除する際にもフロアマット外して車外に持ち出して、丸洗いしてしまえるのも手軽で便利だ。水分はウエスなどで拭き上げればOKなので乾燥を待つ必要も無いのもスピーディだ。
一方でフロアマットの王道と言えばカーペットタイプだ。高級感があって落ち着いた雰囲気を出せるのが魅力。色や柄、ステッチなどを選ぶセミオーダーメイドのフロアマットも用意されるなど、内装のドレスアップアイテムとしてももてはやされるタイプだ。機能面ではカーペットの生地の中に汚れやホコリを取り込んで、車内に拡散させないという働きがある。メンテナンスは樹脂製のトレータイプと比べると少し手間が掛かる。洗車時に裏面から叩いてホコリやゴミを排出した上で、洗剤を使って洗うのが定番だ。しっかりと乾かした上でクルマに戻せば完了だ。洗車と同時にフロアマットの洗浄も行うルーティーンを作ってしまうのも良いだろう。
車内の快適性をアップさせるフロアマット、タイプや素材などが多数用意されているので自分にピッタリのアイテムを見つけると良いだろう。取り付けも運転席のマットフックの設置以外は、基本的には“置くだけ”なので超簡単。次回の車内リフレッシュメニューにフロアマットの交換を入れておこう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。