NOKは、5月21日から23日までパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」に出展する。電動車向けの新規開発品5点を初公開し、進化するモビリティのニーズに応える最新技術を紹介する。
今回の展示では、高電圧環境向けの「耐トラッキング性ゴム」をはじめ、高周速化対応シールや熱マネジメント製品など、電動車の安全性と快適性に寄与する多様な技術が展示される。

「耐トラッキング性ゴム」は、独自に開発した配合により高電圧環境でのトラッキング現象を抑制する材料だ。JIS規格で最高値となるCTI(比較トラッキング指数)600を満たし、シール機能を付加した形状の部品に加工することで、インバーターやモーター周りの省スペース化、部品点数の削減が可能となる。
また、正・逆両方向の高回転化・高周速化に対応する「VFネジ」を採用したオイルシールも発表する。正回転・逆回転ともに50m/秒の高周速領域でシール性を維持し、従来の両方向対応オイルシールの約2.5倍の高周速に対応している。

さらに、低トルク・低リークを両立するシーリング、アルミ缶体向けに耐塩水腐食機能を付加したガスケット、多流路切換弁用シール、そして熱伝導部材シリーズなど、電動車の性能向上に貢献する製品が紹介される。
NOKは「Essential Core Manufacturing-社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり」を掲げ、独自の技術から生み出す製品を通じて、安全で快適な未来のモビリティ社会の実現を目指している。同社は16の国と地域に所在するグループ92社、約3万8000人の体制で、積み重ねた基礎研究に基づく製品開発と高品質での大量・安定生産を実現している。