Final Aimの最高デザイン責任者(CDO)の横井康秀氏が、自動車技術会の「2025年春季大会・学術講演会」に登壇する。講演は5月21日、「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」と併催される学術講演会で行われる。
Final Aimは2019年12月に創業、2022年には米国デラウェア州に本社を設立した企業で、生成AIによる新たなデザイン開発や知的財産権の管理に対応したデザイン・知財管理プラットフォーム「Final Design」を展開している。
同社はヤマハ発動機や本田技研工業との生成AI活用プロジェクトにおいて、デザインプロセスや中間生成物、最終データの真正性や知的財産権を担保することに成功。安心・安全な生成AIの活用を支援してきた。その先進的な取り組みは、NVIDIAが主催する世界的AIカンファレンス「NVIDIA GTC 2025」でも紹介されるなど、国際的にも注目を集めている。

横井氏の講演は「生成AIが変えるデザインプロセスと知的財産権の対応」と題し、生成AIの進化によるデザインの高速化と創造的アプローチの拡大がもたらす恩恵と、知的財産権のリスク管理という課題について解説する。具体的なデザイン事例をもとに、知財管理の実践的な取り組みを踏まえた次世代のデザインプロセスを提案する内容となっている。
自動車技術会は、自動車に関わる研究者、技術者、学生の会員約47000名、企業会員約700社から構成される日本最大の工学系学術団体。1947年に設立され、学術文化の振興および産業経済の発展並びに国民生活の向上に寄与することを目的に活動している。毎年「人とくるまのテクノロジー展 YOKOHAMA」を主催し、自動車技術者や研究者が最新の研究成果を発表する学術講演会も併催している。

Final Aimの取り組みは、知財を守りながら生成AIをモビリティデザインの開発に活用した独自のアプローチが評価され、今回の講演採択につながった。自動車産業におけるデザイン革新と知財保護の両立という課題に対する新たな視点を提供する機会となる。