スバルの2025年3月期決算、営業利益が13.4%減…26年3月期見通しは未定

スバル・フォレスター
スバル・フォレスター全 9 枚

スバルは5月14日、2025年3月期(2024年度)連結決算を発表した。営業利益は前期比13.4%マイナスの4053億円。新型車の導入効果による北米や国内での好調な小売販売や、為替変動のプラス影響があったものの、販売台数の減少ならびに販売奨励金の増加などにより減益だった。


営業利益は新型『フォレスター』や『クロストレック・ストロングハイブリッド』の好調販売や、為替変動のプラス影響があったものの、海外市場での在庫適正化に伴う生産・出荷調整や販売奨励金の増加により減益となった。

●グローバルの生産台数と販売台数はマイナス

2025年3月期(2024年4月1日~2025年3月31日)の連結業績は減収減益。売上収益では、前年度比172億円の減収となる4兆6857億6300万円(前期比0.4%減)となった。営業利益は、前年度比629億円の減益となる4053億0800万0700万円(前期比13.4%減)、税引前利益は841億円の減益となる4485億円(前期比15.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は470億円の減益となる3380億6200円となった(前期比12.2%減)。

グローバルの生産台数と販売台数は、いずれも前期からわずかながら減らした。全体の生産台数は94万6000台(前期比2.4%減)、国内生産は60万2000台(前期並み)、全量が米国生産となる海外生産は34万5000台(6.3%減)だった。

小売販売については、市場別では日本国内が10万4000台(5.4%増)、海外が83万2000台(5.2%減)となり、グローバルで93万6000台(4.1%減)だった。国内市場はフォレスターや『アウトバック』を中心に販売台数が伸びた。2024年12月に導入したクロストレック・ストロングハイブリッドも好調だという。

全販売台数の70.7%を占める主力の米国市場は66万2000台で、4.7%のマイナスだった。戸田真介常務執行役員CFOによると、米国での出荷台数は前期比で減少したものの実売台数については堅調で、2025年3月時点で32か月連続で前年超えを記録した。

●予想は未定、営業利益1000億円レベルを確保へ

2026年3月期には、バッテリーEV生産に伴う一時的な生産制約はあるものの、生産台数と連結販売台数それぞれ90万台をめざす。米国関税政策の影響下でも営業利益1000億円レベルを確保する対策を講じる。大崎篤代表取締役社長は決算発表の会見で「さらなる収益の積み上げもめざす」と語った。配当金は年間115円を見込む。

連結業績予想については、米国の関税政策の動向など、事業環境は先行き不透明な状況が続いており、現時点で合理的な算定が困難であるため、未定とする。合理的算定が可能になり次第公表する。

将来の電動化シフトに向けた成長投資については、大きな方針に変更はないものの、大崎社長は「変化の激しい足元の状況に加え、中長期での外部環境なども見据えて、投資時期を含めた計画の見直しを進めている」と述べた。


《高木啓》

アクセスランキング

  1. 「変形ロボじゃん」可変カウル装備の新型BMW『R 1300 RT』にファン驚愕
  2. 日産『テラノ』が4年ぶり復活!? ブランド初のPHEVクロスオーバーSUV
  3. 「日本仕様もこのままで!」“2つの顔”を持つ新型トヨタ『カローラクロス』にSNS興奮
  4. 自動車7社決算分析、「稼ぐ力」首位はスズキの11%、2位トヨタを上回る[新聞ウォッチ]
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. シェフラーがヴィテスコ合併後初の出展、ポートフォリオ拡大と顧客対応力をアピール…人とくるまのテクノロジー展2025
  2. VWと米ウーバーが提携、『ID. Buzz』の自動運転車を運行へ
  3. BYDが「軽EV」の日本導入を正式発表、2026年後半に
  4. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る