“速さ”と“音”を両立せよ! GRヤリスで挑む異色のカーオーディオシステムとは?[Pro Shop インストール・レビュー]by BREEZE 前編

“速さ”と“音”を両立せよ! GRヤリスで挑む異色のカーオーディオシステムとは?[Pro Shop インストール・レビュー]by  BREEZE 前編
“速さ”と“音”を両立せよ! GRヤリスで挑む異色のカーオーディオシステムとは?[Pro Shop インストール・レビュー]by BREEZE 前編全 10 枚

トヨタGRヤリス』というスポーティなクルマで走りを楽しんでいる上田さん。同時にオーディオの高音質化も両立させたいという贅沢なニーズに応えたのが奈良県のBREEZ。幾度かのリメイクを重ねて熟成の域に達している車両の各部をあらためて見ていくこととした。

◆クルマの運動性能をなるべくスポイルしない
重心位置を基準にしたパワーアンプインストール

運転席下をのぞき込むとこの通りINGOT1×2台が見える、クルマの重心位置に重量物を設置するのがこのクルマのテーマとなった。運転席下をのぞき込むとこの通りINGOT1×2台が見える、クルマの重心位置に重量物を設置するのがこのクルマのテーマとなった。
2台のINGOT1を見るとシート下のスペースにまさにピッタリサイズ。2台を接合取り付けできるクワトロリゴならではの取り付けだ。2台のINGOT1を見るとシート下のスペースにまさにピッタリサイズ。2台を接合取り付けできるクワトロリゴならではの取り付けだ。上層に設置された2台のパワーアンプの下を見るともう一台のパワーアンプ(INGOT2)が埋め込まれているのが見える。上層に設置された2台のパワーアンプの下を見るともう一台のパワーアンプ(INGOT2)が埋め込まれているのが見える。

上田さんはスポーツ走行が大好きで、鈴鹿サーキットや岡山国際サーキットなどの国際格式コースでスポーツ走行したり、合間にはジムカーナもこなすというスポーツ派のユーザー。そんな車両にオーディオの高音質化は似つかわしくない……、と思うユーザーもいるだろうが、それを克服して二刀流を実現したのがこのクルマだ。

「スポーツ走行中もオーディオを聴くことがあります」という程の音楽好きな上田さん、当然のように高音質化に加えて走りになるべく支障の無いシステム選びがポイントになった。そのひとつが重量物であるパワーアンプの重心位置に周辺に設置することだった。用いているのはクワトロリゴのINGOT1×2台(ミッドレンジ/ミッドバス用)とINGOT2×1台(サブウーファー用)、他にもツイーター用に同じくクワトロリゴのプレシジョン ワンを用いるパワーアンプ×4台の態勢。

それらのユニット類はすべて運転席/助手席のシート下にインストールしているのがポイント。この場所はクルマの運動性を大きく左右しにくい重心位置に近く、同時に車内でももっとも低い位置にパワーアンプを設置できることがセレクトの理由となった。特に運転席下の3台のパワーアンプは積み重ねて設置され、ギリギリのサイズ感なのが写真を見てもわかるだろう。

◆助手席にもパワーアンプ/DSPを積層して設置
すべての重量物を重心近くに置くレイアウトを完成

助手席のシート下にはクワトロリゴのプレシジョン ワンがインストールされている。こちらはツイーターを担当する。助手席のシート下にはクワトロリゴのプレシジョン ワンがインストールされている。こちらはツイーターを担当する。シートを外して助手席の下を見ると、この通りの状態。パワーアンプの脇にはM&Mデザインのキャパシターなども設置されている。シートを外して助手席の下を見ると、この通りの状態。パワーアンプの脇にはM&Mデザインのキャパシターなども設置されている。プレシジョン ワンをベースパネルごと取り外すと下層から現れるのがヘリックスのDSP-PRO。ここでも積層取り付けが実施される。プレシジョン ワンをベースパネルごと取り外すと下層から現れるのがヘリックスのDSP-PRO。ここでも積層取り付けが実施される。

助手席側のインストールも重心位置に重量物をインストールするという思想で実施されている。こちらにはクワトロリゴのプレシジョン ワンを設置、さらにこのユニットの下にはヘリックスのDSP-PROを積層してインストールするのも見どころだ。わずかなスペースにユニットを凝縮して取り付けられているのを見ると、限られたスペースを有効活用するインストーラーのアイデアと苦労がうかがい知れる。いずれもクルマの運動性能とオーディオの高音質を両立させるために欠かせない取り付けスタイルとなった。

パワーアンプはすべてクワトロリゴで統一しているのだが、上田さんはアニソンを中心にクラシックまでの幅広いジャンルを聴く。そこでクリア感や明るさを表現するためにこのシステムを選んだという。特にツイーターの駆動を担当するパワーアンプであるプレシジョン ワンはA級動作によってクリーンな増幅が可能なモデル。ここに目を付けてシステムに組み入れ好みのサウンドを完成させた。

プレシジョン ワンが設置されているパネルごと取り外すと下層から現れるのがヘリックスのDSP-PRO。運転席同様2層に積層されたコンパクトなインストールとなった。このDSPはレベルの高い調整機能に加えて音の良さを見込んでオーナー選んだモデル。サウンド面の大きなテーマであった“アニソンを気持ち良く聴く”ことを実現するキーユニットでもある。

◆簡単な脱着も視野に入れたサブウーファー
フルブルームーンオーディオでサウンドも統一

ラゲッジはコンパクトながらしっかりエンクロージャーで組んだサブウーファーを設置する。ラゲッジはコンパクトながらしっかりエンクロージャーで組んだサブウーファーを設置する。サブウーファーユニットにはブルームーンオーディオの10インチユニットであるWX250をチョイスした。サブウーファーユニットにはブルームーンオーディオの10インチユニットであるWX250をチョイスした。スポーツ走行時にサブウーファーを素早く脱着しやすいように配線はカプラーで接続されていることがわかる。スポーツ走行時にサブウーファーを素早く脱着しやすいように配線はカプラーで接続されていることがわかる。

サブウーファーにはフロントスピーカーと統一してブルームーンオーディオをチョイス、モデルは10インチ口径のWX250だ。GRヤリスのコンパクトなラゲッジに設置しても荷室スペースが残せるように小型のエンクロージャーとした。さらにカプラーによって簡単に脱着できるようにしているのも見どころ。スポーツ走行する際には車体の後端にあたる部分に重量物があるのは不利なので、その都度クルマから降ろすため脱着しやすさを追求した仕様とした。

フロント3ウェイに加えて10インチサブウーファーを組み合わせるスピーカーシステムでバランスの良い中低域を作ったシステム、クラシックまでを守備範囲としている上田さんならではのローエンドまで伸びるサウンドで幅広い音源再生に対応させている。

スポーツ走行とオーディオの両立という難しい課題を克服した上田さんのGRヤリス。次回の後編ではリメイクを加えたフロント・3ウェイスピーカーの構成やその狙いなどについて紹介していこう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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