2回目のフォーミュラE 東京E-Prixへの反響は? 第9戦の日産勝利に賞賛の声

日産フォーミュラE(東京E-Prix第9戦) (c) Formula E
日産フォーミュラE(東京E-Prix第9戦) (c) Formula E全 7 枚

電動フォーミュラカーのレース、フォーミュラE「東京E-Prix」が開催された。5月18日の第9戦はアタックモードを駆使した日産フォーミュラEの#23オリバー・ローランドが優勝を飾った。

17日の第8戦に続くダブルヘッダーの2戦目、レースはポール:ローランド、2番手:#33ダン・ティクタム(クプラ・キロ)、3番手:#1パスカル・ウェーレイン(タグホイヤー・ポルシェ)のグリッド順でスタート、32周82.4kmで争われた。

ポールシッターのローランドは、アタックモード発動で20周目に6番手まで順位を落としていたが、先行車のアクティベーションゾーン通過の間に順位を回復、23周目に2位まで戻しウェーレインの後につけた。26周目、ローランドは第15コーナー立ち上がりのストレートで、50kWの四輪駆動ブーストの最後の数秒を有効に使い、ウェーレインの脇をすり抜けた。ウェーレインはローランドの走行ラインを抑えきれず。

日産フォーミュラE(東京E-Prix第9戦) (c) Formula E日産フォーミュラE(東京E-Prix第9戦) (c) Formula E

アタックモードでは、先にレーシングラインから外れたアクティベーションゾーン(東京ではターン4の外側)を通過することによって、8分間のブーストを得ることができる。アクティベーションゾーンを通過する時に順位を下げることになるので、どのタイミングで通過し、どのタイミングでブーストをかけるかも作戦だ。ローランドがウェーレインを抜いた時点で、ローランドのブースト時間は残り12秒、ウェーレインはすでにブースト時間を使い切っていた。

ローランドは残る6周、ウェーレインの猛攻をしのいで優勝、ウェーレインは2位フィニッシュ。表彰台圏内を維持していた#33ダン・ティクタム(クプラ・キロ)は、セーフティカーが導入されたためトップ到達のチャンスを逃して、3位となった。先行する2台よりエネルギーが残っていたので残念なところ。しかし3位は自身初、そしてチームは2018年のメキシコシティE-Prixの2位以来の上位となる(当時のチーム名はNIO)。

日本勢は#11ルーカス・ディ・グラッシ(ローラ・ヤマハABT)が5位、#22ゼイン・マロニー(ローラ・ヤマハABT)が14位、ローランドのチームメイト、#17ノーマン・ナトーは17位だった。

日産フォーミュラE(東京E-Prix第9戦) (c) Formula E日産フォーミュラE(東京E-Prix第9戦) (c) Formula E

チーム母国での優勝となったローランドは「言葉もない!」とコメント。「レース前半の戦略はうまくいってなかった。みんなが僕をアンダーカットして抜いた(先行するローランドより先にピットインし、ピットアウト後に抜いた)と思っているようだった。でも実際はアタックモードのブースト時間があと6分あったから、『こっちがみんなをアンダーカットできる』と思って、最終的にはうまくいった」と説明する。

選手権シーズン11は半分を過ぎ、ドライバーズランキング1位のローランドはさらにポイントを重ねた。2位ウェーレインの84ポイントに対し、ローランドは161ポイントを獲得しており、フォーミュラE史上最大のリードとなった。

フォーミュラE、次のE-Prixは、5月31日と6月1日に中国の上海で開催される第10&11戦のダブルヘッダーだ。

東京E-Prix第9戦 (c) Formula E東京E-Prix第9戦 (c) Formula E

これを受けX(旧Twitter)では、「楽しかったわ、来年まで待てないくらい」「現地は大盛り上がりで、またリピートすると思う」など東京、お台場で行われる本格的なレースに対し高評価の声が見られた。また、「日産優勝めでたいね」「母国WINおめ!」など母国グランプリでの優勝となった日産フォーミュラEチームに賞賛の声を送る様子も見られた。

東京E-Prixは2026年の開催が既に決定しており、来年はどのようなレースが見られるのか。2026シーズンからは次世代型のGEN4車両の投入もアナウンスされており、より激しいバトルが見られることを期待したい。

《園田陽大》

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