中国のIT家電メーカー、シャオミ(Xiaomi、小米汽車)の高性能EV『SU7ウルトラ』が、ドイツのニュルブルクリンク北コースで電動高級セダンクラスの最速記録を樹立した。これにSNS上では「異次元、最早新時代だな」「2トン超の大型セダンがニュル7分10秒切ってる…」など話題になっている。
「SU7ウルトラ」は、2024年にプロトタイプが発表された「ハイパーEV」だ。パワートレインには、自社開発の3モーターシステム「HyperEngine V8」(578ps、635Nm)を搭載。最高出力1548ps、最高速度350km/h超、0-100km/h加速1.98秒というスペックを誇る。
最高速265km/h、0-100km/h加速、2.78秒の「SU7」の高性能グレード「MAX」を超えた存在として登場する。

エクステリアは大型フロントスプリッターやエアダム、アクティブリアディフューザーなど空力性能を強化するパーツが特徴的で、カーボンファイバーを多用したことで従来モデル「SU7」から軽量化がなされている。
ベース車両のサイズは全長4997mm、全幅1963mm、全高1455mm、ホイールベース3000mmと堂々たるサイズ感だ。
ライバルとして想定されているのはポルシェ『タイカン』、リマック『ネヴェーラ』など。タイカンに対しては、シャオミのCEOみずから「タイカンより速く、価格は半分だ」とSU7を紹介し話題となっていた。「SU7」ベースモデルの現地価格は21万5900元(日本円で約460万円)で「SU7ウルトラ」の価格は59万9000元(約1060万円)だ。
そして、今回SU7ウルトラが記録したタイムである7分4秒957。これは「ネヴェーラ」が2023年に記録した7分5秒298を上回るもの。当時の記録を約20秒短縮した衝撃的なタイムであった。また、当該クラスは「電動エグゼクティブカー」カテゴリーというもので、概ねEV車最速を競うものとして認知されている。

X(旧Twitter)ではSU7ウルトラに対して「異次元、最早新時代だな」、「2トン超の大型セダンがニュル7分10秒切ってる…」と衝撃の声が上がった。
2024年の発表と挑戦的なコメントから、SU7ウルトラはプロトタイプ以後の実力が注目されていた。タイムアタックで用いられるニュブルクリンク北コースは直線はもちろん、大小のバンプ、タイトなコーナーを含む、マシンの総合力が試されるレイアウトだ。
「バッテリーとモーター(パワー)だけではこんなに速く走れない、すべてが揃わないと出ないタイム」「車体形状とかPWRで不利なSU7ウルトラがネヴェーラを破っちゃった」など新時代のスーパーEVとしての実力を認める声が多数上がっている。