『SLRマクラーレン』をメルセデスベンツ博物館で特別展示、F1技術を注いだ「伝説のスーパーカー」

メルセデスベンツ博物館に展示されるSLRマクラーレン
メルセデスベンツ博物館に展示されるSLRマクラーレン全 7 枚

ドイツのメルセデスベンツ博物館で開催中の特別展「ヤングタイマー」に、2007年製のメルセデスベンツ『SLRマクラーレン』が登場した。同博物館が生産モデルのSLRマクラーレンを展示するのは、これが初めてとなる。

メルセデスベンツ博物館に展示される『SLRマクラーレン』

展示車両は、夜空のように深い「クリスタル・コベリン・ブルー・メタリック」の塗装が特徴だ。この特別展では「超音速」をテーマにしたエリアに、同じくダークカラーの『500 E』や『190 E 2.5 Evolution II』といったブランドの象徴的なモデルと共に展示されている。

車名の「SLR」は「Sport Leicht Rennsport(スポーツ・軽量・レーシング)」の略称であり、1955年の世界スポーツカー選手権で活躍したレーシングカー「300 SLR」へのオマージュ。このスーパースポーツカーは、1995年以来メルセデスベンツのF1パートナーであるマクラーレンとの協力で開発され、F1の技術が活かされている。

メルセデスベンツ博物館に展示されるSLRマクラーレンメルセデスベンツ博物館に展示されるSLRマクラーレン

そのデザインは、メルセデスベンツのスポーツ史に名を刻む伝説的なモデルから着想を得ている。矢印型のフロントは当時のF1マシン「シルバーアロー」を、ドア前方に配置されたサイドエグゾーストパイプは歴史的な「300 SLR」を彷彿とさせる。

塗装の下には、ハイテクなボディが隠されている。メルセデスベンツの量産車として初めて、ボディシェル全体にレーシングカーで使われる炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を採用。これにより、スチール製ボディの同クラス車両に比べて約30%の軽量化と、極めて高い剛性による安全性を両立した。

メルセデスベンツ博物館に展示されるSLRマクラーレンメルセデスベンツ博物館に展示されるSLRマクラーレン

ボンネットの下には、手作業で組み立てられた5.4リッターV8スーパーチャージャーエンジンを搭載。最高出力460kW(626hp)を発生し、0-100km/h加速は3.8秒、最高速度は332km/hに達する。

SLRマクラーレンは、2004年から2009年にかけて英国ウォーキングのマクラーレン工場で約2000台が生産された。クーペから始まり、ロードスターや「722エディション」、そして最終モデルの「SLRスターリング・モス」まで、5つのバリエーションが展開されている。

《森脇稔》

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