米国の対EU関税、自動車・部品含め日本と同水準の15%で合意[新聞ウォッチ]

BMWグループの米国サウスカロライナ州スパータンバーグ工場(参考)
BMWグループの米国サウスカロライナ州スパータンバーグ工場(参考)全 2 枚

先週の日本との合意に引き続き、欧州連合(EU)と米国の貿易交渉も妥結し、米国がEUに課す「相互関税」の税率を、通告していた30%から15%へ下げることで大筋合意。米国に輸出する自動車及び自動車部品の関税も4月から適用された27.5%から15%への引き下げが決まったそうだ。

米国のトランプ大統領とEUの執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン委員長が、英北部スコットランドで首脳会談を行い、EUは米国からの7500億ドル(約110兆円)相当のエネルギー購入や6000億ドル超の対米投資を約束したことで、関税交渉が大筋合意したもので、会談後、両首脳が明らかにしたという。

きょうの各紙は「米EU、関税協議へ」(日経)や「合意は五分五分」(読売)などと取り上げているが、米EUの首脳会談で大筋合意したのは朝刊締め切り後の未明のため、早朝から電子版で速報している。

それによると、トランプ氏が関税交渉で合意を表明したのは、日本のほか、英国、ベトナムなどに続いて6か国・地域。このうち、米国のEUに対する2024年の貿易赤字額は2370億ドルで、1位の中国に次いで多いが「米EU間での関税の応酬は回避される見通しとなり、世界経済の先行きにはプラスとなりそうだ」(読売)などと取り上げている。

また、日経によると、フォンデアライエン欧州委員長は関税合意後の記者会見で「車の15%関税は軽くはないが、私たちが得られる最良の条件だ」と述べたという。さらに「交渉途中でBMWなどドイツ車メーカーは車の特例措置の要望を取り下げ、相互関税の早期妥結を優先する方針に転換。30%の相互関税の発効期日だった8月1日前の合意に至った」とも伝えている。

2025年7月28日付

●関税米EU首脳会談、トランプ氏「合意は五分五分」 (読売・2面)

●内閣支持上昇29%、首相「辞任すべきだ」42%、本社世論調査(毎日・1面)

●正論、米国の脱EV政策と自動車産業(産経・7面)

●政策株売却最高9.2兆円、前期1.5倍、統治改革の契機に、トヨタや金融顕著 (日経・1面)

《福田俊之》

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