車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~

車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~全 1 枚

体に合ったシートは運転がしやすくなるし、疲れにくくもなる。純正シートが万人にジャストフィットとは限らない。ぜひシート交換にチャレンジして愛車をグレードアップしてもらいたいが、安全性と法規制で気をつけておきたい部分がある。

◆純正が万能とは限らない。シート選びの自由を

「自動車メーカーが多額のコストをかけて作った純正パーツは高い性能を持つ」と言われる。その意見に対して筆者も賛成するが、シートだけは純正シートだけが正解とは限らないと断言できる。

純正シートは大柄な男性から小柄な女性まで幅広い人にマッチするようになっているが、全員にジャストフィットであるとは限らない。筆者もカラダとマッチしない純正シートに悩んだことは何度もある。そこでオススメしたいのがアフターパーツのシートである。

シートメーカーではさまざまな用途やデザインのシートをラインアップしていて、体型別にモデルを出している場合もある。

たとえばサーキット走行や山道の走行がメインならフルバケットシートがおすすめ。カラダをホールドしてくれるのでコーナリングで安定する。リクライニングはしないが、包み込むような安心感があるため快適性も決して低くない。レース向けのタイトなモデルや大柄な人向けのLサイズなど、同じメーカーで複数のサイズを選べる場合もある。

普段乗りメインなら大きめのフルバケットという選択肢もあるし、骨格が小さい人なら普通サイズのフルバケットでも十分に快適ということもある。筆者もこのタイプでBRIDEのZETAやRECAROのTS-Gを使っているが、全然狭くなく長距離移動も苦にならない。しかし骨格の大きな人には窮屈に感じられることもあり、そうなると疲れやすくなるので、大きめサイズのシートがマッチするだろう。

◆自分の使い方に合わせたシートの選び方

ある程度ホールド感がありつつリクライニング機能が欲しい場合や、車内での休憩が多いという場合はセミバケットシートがおすすめ。リクライニングできるバケットシートとしての使い勝手が魅力だ。腰痛対策や質感向上を狙うなら純正交換タイプのシートも手。純正よりコストはかかるが、その分質感も高く、車を乗り換えても流用できることを考えれば投資としては悪くない。

◆安全性と車検対応は絶対条件。中古流用には要注意

そして気をつけたいのが車検と安全性。以前は「シートとシートレールが同一メーカー製なら車検OK」というルールがあったが、ここ数年で変更があり「そのシートとシートレールがその車種に対応している証明書」が必要になってきた。民間車検場では旧ルールで通ることもあるが、陸運支局のラインではNGとなる。必要な書類はレールとシート、そして車種の適合を示す証明書。有名メーカーなら対応済みで発行してもらえるので、それさえあれば車検も問題ない。

「サーキット専用車だから」「一時的にだけ使うから」といった理由で、中古レールに適当なフルバケットを組み合わせるケースもあるが、安全面からは辞めていただきたいところ。特に中古のシートレールは過去に事故歴があるかもしれず、次の衝撃で破断して大事故に繋がる可能性もある。どれだけシートベルトで身体を固定していても、シートの土台が動けば意味がない。まさに命に関わるパーツといえる。

シートレールは各社約2万円前後なので、必ず新品を購入してもらいたい。シートも大きな衝撃を受けたものは避けたい。新品なら素性が分かり、事故に遭っていなければ長く使うことができる。筆者もクルマを乗り換えながら10年以上使っているシートがいくつもある。サスペンションやマフラーと違い、シートは次の車にも載せ替えられるのが魅力。せっかくなら身体に合ったシートを新品で導入し、長く快適に使ってもらいたい。

《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
  3. ホンダ『プレリュード』新型、インドネシアでは「オールブラック」なプロトタイプを初公開
  4. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
  5. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る