『ダイヤトーン サウンドナビ』が、ハイエンド・カーオーディオ・シーンを再活性化![車載用音響機材変遷史]

『ダイヤトーン サウンドナビ』デモカー。
『ダイヤトーン サウンドナビ』デモカー。全 4 枚

昭和の時代からの車載用音響機材の変遷を辿っている当連載。今回からは、2010年代に起きた新潮流について振り返っていく。当時、ハイエンド・カーオーディオを楽しみづらくなり始めていたのだが、とある新機種の登場によりそれに歯止めがかけられた。その新機種とは?

【画像全4枚】

◆「カーオーディオブーム」の一層の盛り上がりの影で、それに水を差す流れが徐々に…

さて、前回の記事にて触れたとおり、90年代に起こったカーオーディオのブームは2000年代に入りますますの盛り上がりを見せていたのだが、実はその影でハイエンド・カーオーディオを楽しみづらくさせる事象も徐々に進行し始めていた。

それは主には2つあった。1つは「純正メインユニットを交換しづらい車種が増えたこと」で、もう1つは「AV一体型ナビが普及したこと」だ。

ちなみに当時のハイエンド・カーオーディオは、以下のようにしてシステムが組まれて実践されていた。高性能な1DINメインユニットがシステムの核に据えられて、それに外部パワーアンプと市販スピーカーとが組み合わされた。なお高性能なメインユニットを導入すると高精度にCDの信号を読み取れて、内蔵もしくは別体化されている高度なデジタル・シグナル・プロセッサー(DSP)にて詳細にサウンドチューニングを行える。

『ダイヤトーン サウンドナビ』デモカー。『ダイヤトーン サウンドナビ』デモカー。

◆ナビと高性能メインユニットとを融合させた新基軸メインユニットが登場!

ところが純正メインユニットを交換しづらい車種が増え、あるいは交換できる車種ではAV一体型ナビが使われるようになり、ハイエンド1DINメインユニットを導入しづらくなっていく……。

しかし、その状況を打破し得る新たな潮流がいくつか生まれた。その中でまず挙げるべきはこれだ。三菱電機が新基軸のハイエンド・メインユニット、『ダイヤトーン サウンドナビ』を登場させたのだ。2012年にこの初代機が、鳴り物入りでデビューした。

でダイヤトーン サウンドナビとは、ナビとハイエンド・メインユニットとが一体化したユニットだ。なおそれまでは、それらの融合は不可能とされていた。なぜならナビメカがノイズの発生源と成るからだ。しかしダイヤトーン サウンドナビは、その困難を乗り越えた。ノイズを出さないこととノイズの影響を受けないことに徹底的にこだわって、不可能を可能にしてみせた。

『ダイヤトーン サウンドナビ』デモカー。『ダイヤトーン サウンドナビ』デモカー。

◆ダイヤトーン サウンドナビは、超高級機『DA-PX1』の技術を継承!

ところで三菱電機は、2008年にとある注目機を発売していた。それは、デジタルオーディオセンター『DA-PX1』だ。当機は、ソースユニットとDSPとが一体化した新機軸のハイエンド・メインユニットだった。

なお当機は、センタークラスターパネルに組み込むようにはなっていなかった。つまり交換を前提とするものではなく、追加して使うタイプの機器だった。メインユニットが換えづらくなっていることも踏まえて、交換ではない道が選択されていたわけだ。ただ価格が80万円と高価で、 あまり普及は進まなかった。

ところでDA-PX1は、かなり画期的なメインユニットだった。とある斬新な新機能が搭載されていたのだ。その機能とは、「マルチウェイ タイムアライメント」だ。これは、「マルチアンプシステム」を構築せずともツイーターとミッドウーファーのそれぞれに、個別にタイムアライメント」をかけられるというものだった。

この同社だけのスペシャル機能は、ダイヤトーン サウンドナビにも搭載された。つまりダイヤトーン サウンドナビは、DA-PX1の後継機でもあったのだ。

今回はここまでとさせていただく。次回もダイヤトーン サウンドナビの果たした役割について説明していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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