都市計画道路の整備で最大幅1.3mに?! 車両の最大幅を規制する標識が道路の入り口に立っている。狭い道はいくらでもあるが全部に規制標識が立っているわけではなく、最大幅の規制標識は、実はレアアイテムなのだ。東京で狭い道が多いと評判なのが世田谷区だが……。
もちろん行政でも改良事業を進めており、世田谷区では1997年に「世田谷区狭あい道路拡幅整備条例」を制定、整備を進めている。東京都でも都市計画道路を整備しており、世田谷区内の東京都市計画道路のひとつが「補助線街路第52号線」。
補助52号線は目黒区青葉台(渋谷の道玄坂上)から世田谷区成城までを結ぶ計画だ。東側の世田谷区経堂までは都道423号渋谷経堂線・淡島通りをおおむねトレースし、旧山手通りから世田谷区若林5丁目にある若林陸橋(環状七号線と交差)付近までは整備済みとなっている。
現在はさらに西側へ、若林5丁目から豪徳寺1丁目までが事業化されており、フェンスに囲まれた道路予定地が続く。都市計画事業化前の都道423号は狭い生活道路だったのだろう。道路予定地の中を蛇行する線形と狭い道幅は、ほぼ修正されていないと思われる。
最大幅1.3mの規制標識は、都道423号が道路予定地に進入する手前の、他の道路と交差する箇所に立てられている。若林5丁目の若林庚申塔そばの交差点と、区立世田谷中学校の南西角の交差点だ。

これらは1.3mの幅を超える車両の通行を禁止するものだ。現行の車両では二輪車しか通れないが、実際には四輪車がたまに走行している。車両幅の規制値が1.3mなので、道幅は狭いところでも3.6mはあるはずだ。
事業化されて道路予定地の空き地が現れ、道路も拡幅されたと早とちりしたドライバーが進入しないよう、標識を設置したのかもしれない。
車幅制限の標識は全ての道路に設置されるのではなく、道路管理者が明示する必要を認めた場合に設置される。現場対応でよろしくやってください、いや、それじゃちょっと危ないね、という場合に設置されるわけだ。1.3m制限が明示されても、現状を知っているドライバーが進入しているのだろう。立派な交通違反ではある。
狭い道! 制限1.7m、昔からあったのが「42条2項道路」…東京都小金井市
https://response.jp/article/2025/08/14/399616.html