JAF(日本自動車連盟)大阪支部が、「燃料の入れ間違い」について、注意を促している。燃料にはレギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油(ディーゼル)の3種類があり、エンジンで動く自動車は、入れる燃料が決まっている。
帰省先やレジャー先でいつもと違うセルフスタンドで給油する際や、レンタカーに給油をする際には特にノズルの色や車種に気をつけよう。燃料の入れ間違いに気がついた時には、ガソリンスタンドのスタッフに声をかけるか、ロードサービスに救援を依頼すること。
給油時に燃料を入れ間違えてしまった際には、以下のことに注意しよう。
●レギュラー車両に軽油を入れた場合
→エンジンを始動しない、電源もONにしない。整備工場で抜き替えが必要。
●レギュラー車両にハイオクガソリンを入れた場合
→基本的には問題ない。
●ハイオク車両に軽油を入れた場合
→エンジンを始動しない、電源もONにしない。整備工場で抜き替えが必要。
●ハイオク車両にレギュラーガソリンを入れた場合
→急加速など、高負荷を避けた運転を。
●軽油車(ディーゼル車)にレギュラーを入れた場合
→エンジンを始動しない、電源もONにしない。整備工場で抜き替えが必要。
●軽油車(ディーゼル車)にハイオクを入れた場合
→エンジンを始動しない、電源もONにしない。整備工場で抜き替えが必要。

JAFによると、ガソリン車に軽油を入れた場合、はじめの症状としてエンジン出力が下がり加速が鈍くなる。そのまま走り続け供給される燃料が100%軽油だけになると、黒い排ガスが出てやがてエンジンは止まってしまう。エンジン始動前すぐに正しい燃料を入れ替えれば大きな問題ないという。
注意したいのは軽自動車で、軽油を入れてはいけない。その名称から軽油を連想し、セルフ式のガソリンスタンドで軽油を給油してしまうケースが発生している。エンジン駆動の軽自動車の燃料はすべてガソリンだ。
いっぽうディーゼル車にガソリンを入れた場合は、すぐに力がなくなり、エンジン音が高くなり、排ガスは白くなり、やはりエンジンが止まる。軽油はディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプやノズルの潤滑もしているので、ポンプやノズルの交換が必要になる場合がある。いずれの場合もエンジン始動前にすみやかに燃料を入れ替え、タンクを洗浄することが重要だ。
給油時に間違いに気付き、そのスタンドに設備があれば、燃料の抜き取り・タンク洗浄などに対応してもらえる可能性がある。走行後に不具合が出た場合は、安全な場所に停車し、ロードサービスに整備対応を依頼する。