「鈴鹿8耐2025」開催中に設置された、サーキット内のイベントスペース「GPスクエア」内ヤマハブースにて日本導入予定のニューモデル『YZF-R9』が展示された。これに対しSNS上では様々な声が上がっている。
ヤマハブースで一番人気となっていたYZF-R9は、ホワイト&レッドのカラーをまとっていた。YZF-R9は欧州・北米から導入が始まり、国内発売が待望されているモデルで、スーパースポーツ世界選手権ではデビューウィンも果たし、実力を証明した。
開発コンセプトは、“Re-DNAed Supersport”。「ミドルクラス最強のトラックパフォーマンスの中に最高のエキサイトメントと、スキルやステージを選ばないアクセシビリティを併せ持つ、懐の広いモデルに仕上げた」としている。

より具体的には、ハイスペックになり過ぎたR1とR6に代わり、高性能を実現しながらもR7のような扱いやすさを両立した「親しみやすいスーパースポーツ」をめざした。「乗りやすいスーパースポーツの究極形」と開発責任者は語っている。
また価格面でもR1が253万円からと手が届きにくいものとなったこともあって、「アクセシブル(とっつきやすい)とアフォータブル(手の届く価格)」なスーパースポーツの実現をめざし開発されたという。
エンジンは、ヤマハのスポーツバイクの中核を担う888ccの直列3気筒「CP3」エンジン。最高出力は119ps/10000rpm、最大トルクは9.5kgf・m/7000rpmを発揮する(スペックはすべて欧州仕様)。

フルアジャスタブルの前後サスペンションはKYB製で、新作の倒立フォークは最新の『YZF-R1』と共通。ブレンボのモノブロックキャリパーにラジアルマスターシリンダーといったブレーキも一級品で、足まわりも隙がない。
容量14リットルのタンクは下半身でホールドしやすい形状。上面がフラットなのは、ライダーが伏せた時のフィット感を重視しているからだ。
M字型エアダクトやモノアイのLEDヘッドライト、ツインアイのポジションライトが精悍なフロントマスクを演出している中、フロントエンドスポイラーと融合したNEWスタイルのウイングレットが、スリムな車体の中で目立つ。

ウイングレットはダウンフォースを生み、フロントを押し付ける力になるが、R9では直線で前輪の揚力を6~7%低減し、スポイラーとの組み合わせにより、その効果を約10%にまで引き上げている。
そんなYZF-R9、当初の予定では「2025年春以降の発売予定」としていたが、現時点では公式アナウンスはない。
これに対しX(旧Twitter)では、「いつになったら発売するの?」「R9全然出てこない」「さすがに2025年中には発売するよね?」など国内導入を待ち望む声であふれている。また、「デビューイヤーなのにいいマシンだな」「R9速いなー」など、既に参戦中のスーパーバイク選手権での活躍をみて心を躍らせているファンも見受けられた。
今後のヤマハの発表から目が離せない。