取り付け3分で効果絶大! カーファンで車内の温度ムラを一掃する~Weeklyメンテナンス~

エアコンの直接の風が苦手な乗員に、やわらかな風を対流させることができる扇風機(カーファン)が注目を集めている。自宅で使うサーキュレーターのような働きをし、車内の快適性をアップさせる。

◆カーファンが「いま」注目される理由

夏の盛りは過ぎたものの、まだまだ気温の高い日々が続いている昨今、車内の快適性をアップさせるアイテムを取り入れて次のドライブをより快適にしてみよう。今回注目したのは車載扇風機だ。カーファンとも呼ばれカー用品店の売り場で近年よく見かけるようになっているアイテムだ。

クルマに取り付ける扇風機と聞くと、オールドユーザーには懐かしく、エアコンが普及する前に車内で使っていたレトロなアイテムだと思っている場合もあるだろう。しかし近年のカーファンの用途はちょっと違っている。そんなカーファンの魅力に迫ってみた。

自宅でサーキュレーターを使っているユーザーは多いだろう。室内の空気を循環させることで、エアコンによる室内温度の均一化を図るのが目的だ。暑い夏から暖房を用いる冬場まで使っているユーザーもいる。この快適性を体感したユーザーなら、カーファンを利用する意味も理解できるだろう。

◆やわらかな対流で“直風”ストレスを減らす

車内の温度はエアコンが管理してくれるのだが、エアコン吹き出し口からの直接の風が体に当たるのは苦手というユーザーもいる。そこで活用したいのがカーファンだ。やわらかな風で車内の冷気を循環させることで、車内全体をまんべんなく冷やし、エアコンの風をダイレクトに受けることなく涼しい環境を作れる。

さらにリアエアコンを備えていないクルマの場合、後部座席の車内温度は前席に比べると高め。エアコンのルーバーを調整して後席に冷風を送るように工夫をしていても、完璧ではない。また、後席に合わせてエアコンの風量を高く設定すると、前席が冷えすぎて寒いケースもある。そんな車内温度の前後席の温度差も、カーファンを使うことで前席の冷たい空気を後席に向けて流すことが可能だ。車内温度のアンバランスを正してくれるのも、カーファンの役目のひとつだ。

◆取り付け位置と設置のコツ

この時期、カー用品店の売り場に行くと、数多くのカーファンが用意されているコーナーを見かける。まずは取り付け位置として近年人気になっているのは、ヘッドレストのパイプを使って固定するタイプです。

シート後部にファンを固定するので邪魔にならず、スペース効率も抜群だ。後席に送風したり、角度を変えて車内の空気の循環に使うなどの用途に絶好の設置場所でもある。ファンの設置場所が車内の中央近くに当たることから、車内全体の空気を撹拌するのにも効果的。そのほかにもダッシュボードの上に設置したり、アシストバーにクリップ固定するなど、風が欲しい場所にピンポイントに設置できるカーファンも用意されているので、用途に合わせてチョイスしよう。

次に機能面にも着目したい。一般的な扇風機タイプのモデルは広い範囲に風を送り出す。首振り機能を備えている場合は、さらに広いエリアに送風して空気の循環を促してくれる。一方でサーキュレーターのように、狭い範囲に風を集めてスポット風を送るモデルもある。さらにヘッドレストに取り付けて、ドライバーの首筋に向けて後方からピンポイントに送風するモデルもある。

一方、性能面で気にしたいのは静音性だろう。車載の扇風機の中には稼働時にかなりの音を発するモデルもあるので、常時使用を考えたときには静音モデルを選んでおきたい。カーファンにもさまざまな機能があるので、普段の用途を考えてセレクトするといいだろう。

シガーソケットやUSB、充電タイプなど電源供給にもバリエーションがあるカーファン。車内の空気循環を促すことで暑い時期のドライブをさらに快適にする便利アイテムだ。手軽で取り付けも簡単なので、次のドライブ前に愛車にDIY設置してその効果を試してみるとよいだろう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティングを中心に活動中。

《土田康弘》

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