トヨタやJTB、京都・嵐山地区で交通事故削減へ…人流データと車両データを組み合わせてリスクを分析

「京都 はんなり 和(なごみ)のみちプロジェクト」メンバー
「京都 はんなり 和(なごみ)のみちプロジェクト」メンバー全 6 枚

トヨタ・モビリティ基金は8月29日、京都府警察本部、トヨタ自動車、東京海上日動火災保険、JTBと交通事故削減に向けた連携協定を締結したと発表した。

【画像】「京都 はんなり 和(なごみ)のみちプロジェクト」

今後は観光客をはじめとする人流データに車のデータを組み合わせて、交錯危険の低減を図るとともに、地域住民と観光客の調和のとれた空間づくりに取り組む。

京都では観光客の増加に伴い、観光地と共存する生活道路における事故が増加傾向にあることが課題となっている。特に嵐山地区は京都を代表する観光地として国内外から多くの観光客が訪れることで交通渋滞や、観光客と地域住民の生活動線が交錯することによる生活道路での交通事故リスクの高まりなど、観光地特有の交通課題が顕在化している。

今回、嵐山地区をモデルに、官民それぞれが保有するデータによる分析や対策を講じることで、交通事故削減を目指すとともに、観光地×生活道路の交通安全対策のモデルづくりに向け、各者が協働していく。

具体的な取り組みとして、JTBが中心となり、嵐山地区において人流(観光客、地域住民)動向把握と対策を実施する。時間帯による差異分析(交通量や移動方向の検証)、密度の高いエリアの確認、来訪者属性の検証(国内外ゲストの状況把握、移動手段、前後の訪問地)などを行い、連携各社のデータと観光客の動向から、事故・渋滞の原因や課題を深掘りする。

また、安全につながる情報や渋滞回避につながる効果的な情報の発信、配信効果、行動変容の有無について検証する。

生活道路における交通事故削減の取り組みでは、京都府警察本部(警察データ)、トヨタ自動車(車両データ)、東京海上日動(損害保険データ)およびJTB(観光関連情報)の各社が保持するデータを分析した結果を統合し、嵐山地区の生活道路におけるリスク評価の指標化を進める。

嵐山地区における交通実態の把握として、生活道路における抜け道利用の把握、生活道路における住民以外の利用率の把握を行う。また、事故発生リスク地点の可視化と要因解析も実施する。

取り組み期間は2025年8月29日から2026年3月31日まで。プロジェクト名は「京都 はんなり 和のみちプロジェクト」とした。

《森脇稔》

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