三菱ラリーアート逆襲の年! 監督・ドライバー・コドラが語る“勝因の核心”

三菱ラリーアート逆襲の年! 監督・ドライバー・コドラが語る“勝因の核心”
三菱ラリーアート逆襲の年! 監督・ドライバー・コドラが語る“勝因の核心”全 10 枚

チーム三菱ラリーアートがタイで8月8~16日に開催されたアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2025に『トライトン』で参戦、見事に総合優勝を果たした。それを受けて東京の三菱自動車本社ショールームで9月2日に優勝報告会が開催されたので取材に出かけた。

【画像】三菱ラリーアート仕様のトライトン画像一覧

◆田町の本社ショールームで優勝報告、主要メンバーが勢ぞろい

総監督の増岡浩氏(左)、ドライバーのチャヤポン・ヨーター選手(中)、コ・ドライバーのピーラポン・ソムバットウォン選手(右)総監督の増岡浩氏(左)、ドライバーのチャヤポン・ヨーター選手(中)、コ・ドライバーのピーラポン・ソムバットウォン選手(右)

田町にある三菱自動車本社ショールームには、チーム三菱ラリーアート総監督である増岡浩氏、トライトンを駆って総合優勝した112号車のドライバーであるチャヤポン・ヨーター選手、さらにはコ・ドライバー(ナビゲーター)であるピーラポン・ソムバットウォン選手が登場。過酷だったAXCRのレースの様子や、チーム一丸となって総合優勝を勝ち取ったことの喜びをプレスの前で発表した。ショールームにはトライトンのレース車両のレプリカも展示され、AXCRの総合優勝を祝うムード満点のスペースとなった。

◆30回記念大会のAXCR 2025は112号車トライトンが圧巻の勝利

チーム三菱ラリーアート トライトン レプリカチーム三菱ラリーアート トライトン レプリカ

タイで開催されたAXCR 2025は30周年にあたる記念大会で、コースの過酷さが際立っていた。そんなヘビーなレースを見事に走りきり、総合優勝を果たしたのがチーム三菱ラリーアートから参戦したトライトン(112号車、チャヤポン・ヨーター選手/ピーラポン・ソムバットウォン選手)だった。

T1規定(改造クロスカントリー車両)に沿った改造を施して参戦したトライトン。今回のマシンにはエンジンの高トルク化や耐久性向上、さらには足まわりの熟成が施され、満を持して送り出された車両となった。チームのエースであるチャヤポン・ヨーター選手(AXCR 2022チャンピオン)がそんなトライトンをドライブ、見事後続に10分の差をつけて3年ぶりとなる総合優勝を果たしたのだった。

◆監督と両選手が語る勝因とは? 準備、判断、そしてクルマ

チーム三菱ラリーアート総監督の増岡浩氏チーム三菱ラリーアート総監督の増岡浩氏

登壇した増岡浩監督からはAXCR 2025のレースの感想やレース前に掲げた勝利への並々ならぬ思いが語られた。

「今年で4回目の挑戦となるAXCRで、30回記念大会となった今年はとにかくタフなコースだったのが印象的です。2300kmに短縮されての開催だったとはいえ、非常にハードなレースになりました。2年間優勝から遠ざかっていること、さらに昨年は優勝目前で悔しい思いをしたこともあり、今年は強い意思を持って、しっかり準備した上での参戦を決意していました」

「今年はとにかくトラブルが多く、初日から小出選手が追突で出遅れたり、3日目には田口選手にもサスペンションのトラブルが発生しました。多くのチームでトラブルが発生する過酷な状況だったのです。そんな中、タイムロスを最小限に抑えてしのいだことも、チャヤポン・ヨーター選手の112号車が総合優勝を果たした要因だと思います」

「過酷なコースでしたが、トライトンの実力を信じて走りきりました。とにかく監督としては毎日がフラフラで、ドキドキの連続でした。来年はディフェンディングチャンピオンとして挑むので、多くのライバルのいる中、さらにハードルは上がりますが、勝利を目指して挑みます」

優勝した112号車のドライバーのチャヤポン・ヨーター選手優勝した112号車のドライバーのチャヤポン・ヨーター選手

次にドライバーであるチャヤポン・ヨーター選手が登壇、総合優勝を果たした感想や勝因について語った。

「2024年のAXCRはトラブルがあってクルマがストップしてしまい悔しい思いをしましたが、2025年は総合優勝でリベンジを果たせてすごく嬉しいです。勝因はトライトンの各部分が新しくなって性能がアップしたことでした。特にサスペンションの見直しで、ハードな路面でもスピードを落とすことなく通過できるようになったのは大きかったのです」

「またドライビングの工夫として、特に危険だと感じたセクションではスピードを抑え気味に走り、一方でスピードアップできると見切ったセクションでは思い切って速度を上げることで、全体のペースを上げることができました」

ちなみに、チャヤポン選手はレース前に走り込みとジム、さらにはバドミントンで20kgもの減量に成功、これも勝利への一因になっている。

「体重を絞ったことで身体が軽くなったことに加えて、集中力もアップしたのがメリットでした」。

優勝した112号車のコ・ドライバー(ナビゲーター)であるピーラポン・ソムバットウォン選手優勝した112号車のコ・ドライバー(ナビゲーター)であるピーラポン・ソムバットウォン選手

最後にコ・ドライバーであるピーラポン・ソムバットウォン選手も総合優勝の要因を語ってくれた。

「翌日のルートマップを徹底的に研究して、時間をかけて準備しました。それをわかりやすくチャヤポン選手に正確にスピーディに伝えるために、言葉のセレクトにも気を配りました。また先のセクションのコース状況を予測して、必要とあらばチームにクルマのセッティングを変更してもらうことも積極的に行いました」

チーム三菱ラリーアート トライトン レプリカと優勝カップチーム三菱ラリーアート トライトン レプリカと優勝カップ

AXCR 2025において総合優勝を果たしたチーム三菱ラリーアート。3年ぶりの総合優勝、さらには5位(田口勝彦)、22位(小出一登)とチームから参戦した3台のトライトンがすべて完走したことも大きな成果だった。引き続き来年もAXCRでの優勝を目指すチーム三菱ラリーアート、その戦いから目が離せない。

《土田康弘》

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