今回からスタートする当連載では、カーオーディオシステムの核となる「メインユニット」に関する最新情報を多角的に紹介していく。ドライブ中にはさまざまなエンタメコンテンツが楽しまれることとなるが、それを再生するユニットには何を使うべきかを深掘りしていく。
◆「メインユニット」に何を使うかで、車内エンタメ環境の質が変わる。しかし…
さて、メインユニットとは、センタークラスターパネルやダッシュボード上に鎮座し、オーディオ&ビジュアルコンテンツの再生を行うカーオーディオシステムの核となるユニットだ。それに何を使うかで、車内のAV環境の快適性やサウンド&映像のクオリティに違いが出てくる。
なので、もしも車内のエンタメ環境をより良くしたいと思うなら、メインユニットをより高性能なものに交換すべきだ。
しかし……。昨今は、それがしにくい車種が増えている。というのも、かつてはメインユニットは、純正・市販を問わずほとんどが「DIN規格」で仕上げられていた。ちなみにメインユニットにおいてのDIN規格では、ヨコが約178mm、タテが約100mm。これが「1DIN」サイズで、縦が約200mmのものが「2DIN」と称されている(奥行き寸法には決まりがない)。

◆交換しづらい純正メインユニットが増えてはいるが、換えられるなら換えるべき!
しかし、今や純正メインユニットの中には、同規格に従っていないものが増えている。つまり、交換する前提には立っていない場合が多くなっているのだ。
そして、そのような純正品は取り外しにくい。周辺のパネルと一体化していたり、オーディオ以外の機能も背負っている場合もある。そうであれば、これを取り外してしまうとそれらの機能も使えなくなる。
なので、以前はカーオーディオシステムのアップグレードをしようとするときには、まずはメインユニットの交換から着手されることが多かったが、今では純正メインユニットのままシステムアップをせざるを得ないケースが増えている。
とはいえ、現在でも純正メインユニットを取り外せる車種もある。その場合は、メインユニット交換を検討して良い。

◆最新の市販品へと換えると、画質と操作レスポンスも良化する!
では、メインユニットを換えることで得られる利点を説明していこう。まず挙げるべきは「使い勝手が向上すること」だ。
車両の年式が古いと、メインユニットにはBluetoothモジュールやHDMI入力端子が非搭載のことが多くなる。そうするとかなり不便だ。
というのも、Bluetoothに非対応だと、スマホの音楽を聴く際にワイヤレス接続ができない。なお、Bluetooth接続では都度の接続作業は不要だ。クルマに乗り込むときスマホがポケットに入ったままでも自動で繫がる。しかし非対応だと、乗り込む度にケーブルを挿さなければならなくなる。
また、「HDMI入力端子」が備わっているとスマホのミラーリングも行えるが、非搭載だとそれがしにくい。
さらに最新の市販メインユニットはおおむね画質が高く、操作レスポンスも速い。これらの面でも使い勝手が良くなる。
今回は以上だ。次回もメインユニットを交換することで得られる利点について説明していく。お楽しみに。