フォルクスワーゲン・グループはIAAモビリティ2025において第4回半導体サミットを開催し、リビアンおよびフォルクスワーゲン・グループ・テクノロジーズと共同開発した新しい調達モデルを発表した。
この調達モデルは50種類以上の半導体分野をカバーし、調達の合理化、コスト削減、将来のモデルへの供給確保を実現する。マイクロコントローラー、パワートランジスター、プリント回路基板などのコア・コンポーネントが含まれる。
半導体は自動車産業におけるイノベーションの重要な推進力となっている。初代ゴルフには約30個の半導体が使用されていたが、現在のモデルには約8000個、最新の電気自動車『ID.7』では約1万8000個に達している。
フォルクスワーゲン・ブランド調達担当取締役のディルク・グローセ-ローハイデ氏は「自動車業界と半導体業界は、これまで以上に相互のつながりを深めている。緊密に協力することで、次世代の車を定義するイノベーションを推進する信頼性の高いエコシステムを構築している」と述べた。
新しい調達モデルでは、リビアン・オートモーティブとの合弁会社「リビアンおよびフォルクスワーゲン・グループ・テクノロジーズ」を通じて、50以上の分野にわたるハイテク半導体の調達責任を共有する。これにより、コスト削減、供給の安定的な確保、調達の合理化、運用効率の向上に貢献する。
リビアンおよびフォルクスワーゲン・グループ・テクノロジーズ共同代表取締役のカーステン・ヘルビング氏は「この提携により、合弁会社の技術チームは開発およびイノベーションの実現に完全に集中することができ、スタートアップならではのスピーディでテーラーメイドされた大規模なソリューションを提供できる」と説明した。
フォルクスワーゲン・グループは、技術の進歩と過去の供給課題に対応するため、半導体戦略を見直し、堅牢なエコシステムを構築した。複雑さの軽減、透明性の高い数量計画の確保、サプライチェーン全体にわたるコンポーネントの追跡などにより、直接交渉や一括購入によるコスト効率が向上し、サプライチェーンの安定性が高まる。
今回のサミットは「Past-Proven. Future-Driven.」をスローガンに掲げて開催され、大手半導体企業、主要自動車部品サプライヤー、フォルクスワーゲン・グループの代表者、協会や研究機関の代表者を含むCEOや経営陣が一堂に会した。