台風一過の9月6~7日、静岡県・朝霧高原のキャンプ施設「ふもとっぱら」で、「スターキャンプ2025 in朝霧高原」が開催された。三菱自動車が主催し、長野県の野辺山高原でスタートして以来、その名が30年以上も受け継がれている、恒例の大規模アウトドアイベントだ。
【画像38枚】三菱一色!な「スターキャンプ2025 in 朝霧高原」
◆スターキャンプの始まりと進化

スターキャンプの歴史は1991年、バブル経済期にブームとなったアウトドアレジャーが、人々のライフスタイルに浸透しはじめた頃に幕を開けた。『パジェロ』や『デリカ』など、当時でいうところの「RV」で“モノのニーズ”に応えてきた三菱による、“コト需要”への提案で、およそ1000組の参加者を集める日本最大級のキャンプイベントとなった。
その後も、地方自治体の後援も得て1997年まで毎年開催。会場は静岡や福島、群馬など毎回変わったが、1996年には今回同様に朝霧高原で行われている。2007年には、10年ぶりに復活し、以降は2015年まで朝霧高原を会場に継続。2017~19年は年複数回開催となり、全国の販売会社による各地でのイベントも実施され、より多くの三菱車オーナーがアウトドアライフの楽しさを体験する場を得た。その後、コロナ禍での2年連続中止を乗り越え、2022年からは朝霧高原をメインに、全国開催も再開されている。
◆三菱SUVで埋まる“ふもとっぱら”

富士山麓に広がるふもとっぱらの広大なキャンプサイトは、『アウトランダー』や『エクリプスクロス』、『デリカD:5』や『デリカミニ』といった現行ラインアップを中心に、三菱SUVの象徴的存在であるパジェロなどに埋め尽くされ、珍しいところでは、『ギャラン・フォルティス・スポーツバック』や、懐かしの『ギャランΛ』の姿も見られた。
今年の参加募集は400組で、見渡す限り三菱車が並ぶ光景は壮観だったが、これでも抽選を実施した結果。応募者の倍率は5倍を超えたとのことで、スターキャンプの認知度と人気の高さを実感させる。

参加者は、テントやトレーラーハウスなどを設置すると、思い思いのスタイルで休日を満喫。都市ではまだまだ酷暑が続いていたが、高原の空気は涼しく、背後にそびえる毛無山からもさわやかな風が吹きおろしてくるふもとっぱらは心地よく、午前中から香ばしい煙を漂わせる焚き火もちらほら目についた。とはいえ、そこはメーカー主催のイベント。カープログラム/サポータープログラム/イベントプログラム/タイムプログラムの4つにカテゴライズされた、豊富なアクティビティが用意された。
◆4WD登坂キット同乗体験が大人気

カープログラムの一番人気は、4WD登坂キットの同乗体験会だ。車体が大きく傾く悪路を再現したコースや、最大傾斜45度のコースを、プロドライバーの運転で体験するもので、ドライバー陣には、かつてダカールラリーで日本人初の総合2連覇を果たしたチーム三菱ラリーアートの増岡浩総監督も参加。驚くほどの急勾配を、前進でも後退でも易々と登る『トライトン』の走りに、周囲からは歓声が上がっていた。

また、アウトランダーやデリカD:5、トライトン、デリカミニで林道を走る「ネイチャードライブ!ワクワク試乗体験会」や、アジアクロスカントリーラリー2025(AXCR)で総合優勝を飾ったトライトンがベースのラリーカー展示も、注目を集めていた。

サポータープログラムは、協賛企業がさまざまなイベントを実施。なかでも、リーグワンを戦うラグビーチームの三菱重工相模原ダイナボアーズの選手による親子ラグビー体験会では、子どもはイキイキと、大人は体力の限界と闘いながら、参加者たちはあまり機会のないラグビー体験を心ゆくまで楽しんでいた。
◆企業ブース&ワークショップも充実

このほか、トーヨータイヤや三菱自動車ファイナンスは、グッズなどがもらえるゲームブース、ヤマハ発動機は電動モビリティ試乗体験会を開催。ヤマハはカスタネット、サイトロンジャパンは天体望遠鏡、アウトドア関連企業のNOYAMAはパラコードクラフトの製作といった、ワークショップも行われた。アウトドアグッズの人気ブランド、スノーピークは、テントなどキャンプ用品の展示のほか、キャンプ飯を家でも楽しめる『キャンパーの食卓』シリーズのカレープレゼントも好評だった。

イベントプログラムでは、スポーツクライミングや丸太切り、コーヒー焙煎やピザづくりなどを実施。広い会場内を散策しながら楽しめるオリエンテーリングや、水中ゴミ拾いダイバーの東真七水さんと海ゴミでキーホルダーを作るワークショップといった、自然との関わりを考えるプログラムも用意された。
タイムプログラムは、キャンプファイヤーを囲みながら楽しむつじあやのさんのスペシャルライブ、朝のラジオ体操や朝ヨガといった、心にも身体にもヘルシーなメニューぞろい。シャボン玉あそびのひろばでは、視界を埋め尽くさんばかりに飛び交うシャボン玉の行方を、子どもだけでなく、大人も童心に帰って追いかけていた。
◆新型デリカミニ&デリ丸。が会場を彩る

もう一つ、今回の目玉が新型デリカミニの展示だ。イベントひろばのステージには、4色のデリカミニと、それぞれに合わせたカラーをまとう人気キャラクター、「デリ丸。」が並び、老若男女みんなの目を楽しませた。また、体験試乗会場の近くには、アウトドア向けオプション装着車も展示。足を止め、熱心にチェックする来場者も多かった。

マイペースでキャンプを堪能しつつ、イベントならではの特別なアウトドア体験も味わえるスターキャンプ。アウトドアレジャーに関心のある三菱車のオーナーや、購入を検討しているオーナー予備軍は、三菱のウェブサイトなどで次回以降の開催情報をチェックしてはいかがだろうか。