日本精工(NSK)は9月24日、軸受の再生・再利用を促進する新たな事業モデルの一環として、NSK独自の診断技術を活用した軸受の再生・再利用を促進する取り組みについて、製鉄会社のメンテナンス現場で検証を開始したと発表した。
鉄鋼や製紙、鉱山などの設備では、定期的なメンテナンスの一環として軸受を取り外し、分解洗浄後に外観調査に基づき表面の研磨など必要な補修を施した後、再び設備へ取り付けて再利用している。
軸受はそのライフサイクルにおいて製造時に多くのCO2を排出するため、軸受の寿命を残さず最期まで使用することで、顧客のメンテナンスコストの削減やカーボンニュートラル実現に貢献できる。しかし現状では、メンテナンスを実施する現場で簡単・正確に軸受の余寿命を把握できる手法が普及していないことから、設備の安定稼働を担保するため、一定時間稼働した軸受は寿命を残したまま廃棄されているという課題がある。