クロススポークデザインで足もとの上質さを極めてきたRAYS(レイズ)のブランドが「HOMURA」(ホムラ)だ。新たに登場したホムラ「2×15R」はその名の通り15本のスポークを備え、面を強調したメッシュデザインを持つモデル。高重量化が進むEVやSUVなどに対応する耐荷重アップも同モデルの注目点だ。
幅広いラインアップと選びやすさ、コンサバメッシュデザインを極める

スポーク数が5本や7本などの粗メッシュ系のデザインから、9本や10本などスポークの数を増やした密度の濃いメッシュデザインまでを幅広くラインアップするレイズのホムラ。車両のフォルムや車格、サイドウォールのサイズ感などとも相談して、ベストな1本を自由に見つけ出せる人気のホイールブランドになっているのはご存じの通りだ。

そんなホムラが新たに打ち出したモデルが「2×15R」だ。その名の通り15本のY字形状のスポークを備えた、ホムラ最大のスポーク本数を備えるモデルのひとつとなった。このモデルは多数のスポークを用いることでディスク面の凝縮感が高いモデルとなったのがデザイン上の最大の特徴だ。しかしスポークの多本数化の狙いにはデザイン性に加えて耐荷重のアップがあった。近年のEVやSUV、ミニバンなどでは車両の重量増が進んでいる。テスラ・モデルXやメルセデス・ベンツEQSなどが対象車種のひとつだと説明するとわかりやすいだろう。そんな重量級の車両群の足もとを支えるホイールとしてプロデュースされたのが「2×15R」だったのだ。
EV・SUV時代の耐荷重スペック、デザインで選べる安心感

耐荷重記号(KG)は840で5穴モデルとしてレイズの中でもトップクラスの高い数値を誇り、耐荷重の高さはこのスペックからも読み取れる。この高い耐荷重性能は今後増えていくであろう重量級のEVやSUVを安心して支えられる設計となっているのが注目だ。
フルサイズミニバンの高重量化も進んでいるが、例えばその代表的車種であるトヨタ『アルファード/ヴェルファイアPHEV』に対しても、同モデルは耐荷重の面で余裕でクリアしていることからも使用範囲の広さを感じさせる。

デザイン面での特徴は何と言っても15本のスポークだ。細く多本数のスポークデザインは繊細できめ細かい印象を受ける。回転することでキラキラと輝くフィン状のデザインも美しさを強く感じさせる。
またスポークを多本数化することのメリットは1本1本のスポークを細くすることができる点にもある。そのため「2×15R」は各スポークを単体で見ると限りなく細いことがわかるだろう。ホムラでも極限の細さを追求したモデルで、スポーク本数が過去最多であることからも1つの究極デザインであることがわかる。この細さは鋳造モデルの限界値とも言われているのも頷ける。

またスポークを細くしたのにはもうひとつのポイントがある。それがキャリパーなどの足まわりパーツを、極力見せたくないというニーズを受けてのもの。「2×15R」のディスク面は粗いスポークデザインのホイールに比べて面を強調したデザインになり、キャリパーなどの足まわりのメカニズムを見せることなく、ディスク面を強調することでホイールの存在感をアピールする側面が強くなるのだ。
スポーツホイールが軽快感やキャリパーなどを見せることでスポーティなイメージを引き出すのとは対照的な、ラグジュアリーなテイストを引き出すためのひとつのデザインコンセプトと言えるだろう。
大径感と存在感を生む造形、細部まで拘った美しいフィニッシュ

さらにサイズ設定は22インチで、ただでさえ大径感が強いモデルだがリムまで伸びるスポークエンドの処理、さらには小型のセンターキャップにまでつながるスポーク中央部分の造形からも、サイズ以上の大径感を感じさせるのもデザインの妙だ。スポークは滑らかにラウンドするコンケーブラインを描いているのも大きく立体的なフォルムを強調している。大型SUVやフルサイズミニバンなどの大柄なボディに対しても、大径感が際立ちホイールの存在が負けてしまわないバランスを保っているのも同モデルをチョイスする理由になるだろう。
さらに細部のデザインを見ていくと、作り込みの繊細さが際立つモデルであることもわかってくる。その1つがスポークがリムに接合する外周部の処理だ(レイズではトラピゾイド形状と呼んでいる)。スポークエンドは単純にリムに接合するのではなく、一段奥にヒレ状の面を設けているのが特徴。ディスクのトップ面に対して一段奥まった部分に面を設けることで奥行きの変化をつけ、さらにマルチピース的なイメージを引き出しているのも独特の処理だ。
またスポーク天面は切削で明るい輝きを持たせ、奥まったヒレ状の部分にはやや暗めのラメ入りのグロスブラックで処理していることで、カラーリングで明/暗のコントラストを付けているのも工夫。さらに強度面でも貢献するパーツであることもホイールの機能性を常に追求し続けるレイズらしい作り込みだ。

細部パーツでもうひとつの見どころなのがホイールセンターのデザイン。リブとスポーク天面に小さな凹形状を使ってデザイン性を持たせているのが独特。センターパートを取り囲むようにリブ状のデザインを投入、センター部を立体的に彩っているのもこのデザインの効果だ。これらのデザイン処理はスポークを長く伸びやかに見せるためのアイデアのひとつ。さらにディスク面には同社の特許技術であるA.M.T.(アドバンスド・マシニング・テクノロジー)を用いて文字切削を実施、三次曲面に対して文字を美しく再現するスタイルは高級感も満点だ。
次世代車両への適合を考慮して開発されたホムラの「2×15R」。重量級のSUVなどの足もとを支える耐荷重の高いとデザイン性豊かなモデルとなった。モデル名の末尾に付いている“R”の文字はR=レボリューション(革命、大変革)を意味するネーミングでもある。新世代のEV車両などに対応するホイールであることがモデル名からも読み取れるニューモデルになった。
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