アルピーヌ『A424』が、FIA世界耐久選手権(WEC)の初開催から100回目となる記念レースを制した。
【画像】WEC富士6時間レースで初優勝を飾ったアルピーヌ『A424』35号車
9月29日に富士スピードウェイで開催されたWEC富士6時間レースで、アルピーヌ・A424の35号車が初優勝を飾った。フェルディナンド・ハプスブルグ、ポール・ループ・シャタン、シャルル・ミレッシがドライブする35号車は、予選9位からスタートし、レース中に2つのペナルティを受けながらも見事に勝利を手にした。

レースは雨が心配される天候の中でスタート。35号車のハプスブルグは序盤の混乱をくぐり抜けたが、トヨタ8号車との接触でフロントエンドの交換を余儀なくされ、さらに5秒間のストップ・アンド・ゴー・ペナルティを受けて17位まで後退した。
レース終盤、35号車は戦略的なタイヤ交換作戦で優位に立った。ライバルチームが4輪ともタイヤを交換する中、アルピーヌチームは作業時間が短縮できる2輪のみの交換を選択。この判断が功を奏し、35号車がトップに立つと、ミレッシの完璧なドライブでフィニッシュまでトップの座を守り切った。

一方、36号車のフレデリック・マコウィッキ、ジュール・グーノン、ミック・シューマッハー組は力強いペースを見せたものの、GTクラスの車両との接触事故に巻き込まれるなど不運に見舞われ、14位でレースを終えた。
富士のふもとで達成した歴史的な勝利を経て、アルピーヌ・エンデュランスチームは11月6日からバーレーン国際サーキットで開催される最終戦でシーズンを締めくくる。