アストンマーティンは10月8日、『DB12』の高性能モデル『DB12 S』を発表した。
DB12 Sは、4.0リッターV8ツインターボエンジンを20PS向上させ、700PS/6000rpmを発揮する。最大トルクは3000rpmから6000rpmの間で800Nmを発生し、最高速度は202mph(325km/h)に達する。0-96km/h加速は3.4秒を実現している。
パワートレインのキャリブレーション変更により、ギアシフト時間が50%以上削減された。スロットルペダルのキャリブレーション調整も行われ、ドライバーとの一体感とコントロール感を高めている。
シャシーの広範な強化により、ドライバーに敏捷感、一体感、精度感を提供する。ビルシュタインDTXダンパーのソフトウェア変更、リアアンチロールバーの剛性向上、キャンバー、トー、キャスターのジオメトリ設定調整を実施した。
DB12 Sの大きなアップグレードが、カーボンセラミックブレーキ(CCB)の標準装備化だ。フロント直径410mm、リア360mmのCCBは、ブレーキ性能と熱容量の向上とともに、スチール製ブレーキに比べてバネ下重量を27kg軽量化する。
外観では、新しいフロントスプリッターとボンネットルーバーが特徴的だ。スプリッターはダウンフォースを発生させ、フロントのホイールアーチ内外の空気の流れを導いてリフトを抑制する。
リアデザインでは、固定式リアスポイラーがドラマティックな走りを生み出し、高速時の安定性を向上させる。新しいリアディフューザーは、リフトを抑制しながら2本ずつ縦に並ぶ特徴的なエキゾーストテールパイプのためのスペースを確保している。
インテリアには、ローレット加工された金属製のドライブモード用ローターリーダイヤルのレッドアノダイズド仕上げが採用され、この色がシートベルト、シートのコントラストウェルト、コントラストステッチ、ヘッドレストの刺繍にも展開されている。
DB12 Sはクーペとオープンの「ヴォランテ」で予約注文を受け付けており、世界で最初の納車は2026年第1四半期に開始される予定だ。