米国とイタリアにルーツを持つ新興自動車メーカーのヴィットーリ(Vittori)が、米国マイアミで初のハイパーカーを発表した。
【画像】ピニンファリーナとVittoriが共同開発した新型ハイブリッドハイパーカー
同社が発表したのは、イタリアの名門デザインハウス ピニンファリーナと共同開発したハイブリッドハイパーカーの限定モデルだ。米国に本社を置きながらイタリアで生産するヴィットーリは、伝統的な自動車デザインの美しさを保ちながら最先端技術を融合させることを目指している。
創設者兼CEOのカルロス・クルス氏は、金融・テクノロジー・人工知能分野で数百万ドル規模の企業成長に携わった経験を持つ。クルス氏は「美しく高性能で感動を呼ぶ自動車を作りたかった。単なるスーパーカーではなく、飛行感覚や彫刻のような美しさ、手に伝わる力強さを感じられるものを実現したかった」と語っている。
マイアミで発表されたモデルは、量産に向けた第一歩となる機能的なコンセプトカーだ。ヴィットーリチームは職人技、芸術的伝統、メイド・イン・イタリーを重視し、この理念を実現するためピニンファリーナとの協力を選択した。
ピニンファリーナのモビリティ担当上級副社長ジュゼッペ・ボノッロ氏は「ハイパーカー市場への新しいビジョンでヴィットーリと協力することは、ピニンファリーナの特徴的な強みを体現している」とコメントしている。
今回発表されたハイパーカーは限定50台の生産予定で、イタルテクニカが開発したハイブリッドパワートレインを搭載する。先進的な空力性能と3Dプリンティング技術を採用している。
外観デザインは空力要件に基づいて形作られ、純粋で流れるような連続した表面が冷却用エアインテークや排気システムと自然に融合している。アクティブリアスポイラーにより、走行コースや運転スタイルに応じて抗力を減らしたりダウンフォースを増加させたりできる。
内装では直接的なコントロールの楽しさを重視し、タッチスクリーンに支配されるのではなく、物理的なコントロールやスイッチを配置してドライバーと機械的なつながりを追求している。