スペースブラストはデジタルブラストと共同で、10月30日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催されるジャパンモビリティショー2025に出展すると発表した。同社の出展期間は11月2日から5日までとなる。
同社は西2ホールのStartup Future Factoryゾーンの「暮らす・働くを支える仕組みをアップデート」カテゴリーに出展する。衛星データ利活用・事業化支援サービスと、開発中の小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ(アマツ)」を紹介する。
近年、アルテミス計画をはじめとした有人宇宙探査が盛り上がりを見せており、宇宙環境での食の確保や植物栽培に対する課題意識が高まっている。国際宇宙ステーション(ISS)等の微小重力環境が植物の育成に大きな影響を及ぼすことが明らかになっている一方で、月や火星といった低重力環境の植物育成への影響は十分に把握できていない。
デジタルブラストはこの状況を踏まえ、月面での生態循環維持システム構築に向けたプロジェクト「NOAH(ノア)」を立ち上げた。その第一歩の位置づけとなる小型ライフサイエンス実験装置が「AMAZ」だ。
本装置は3つの実験区画を有するAMAZにおいて、ISS内で2つの実験区画をそれぞれ異なる角速度で回転させることにより人工重力環境を作り出し、その人工重力下で植物の栽培を行うことのできるデジタルブラスト独自の技術だ。
本技術により、微小重力環境に加え、月面と同じ地球の6分の1の重力の他、回転速度を変更することによりさまざまな人工重力環境を作り出し、3つの重力環境実験を同時比較することが可能だ。多様な重力下での栽培・培養を通して、生物の重力応答に関する基礎データを取得できる。
AMAZは、人類の月面進出を見据え、月面での生態循環維持システム構築に向けたプロジェクト「NOAH」の第一歩の位置づけとなる装置。開発する装置は、企業や研究機関向けに、実験環境として提供する。
既にプロトタイプが完成し、地上実験を進めている。現在、この装置での宇宙実験は、コケ栽培とビール酵母培養を予定している。




