ポルシェは、中国上海に海外初となる統合R&Dセンターを正式に開設した。これは同社の「In China, for China」戦略における重要な節目となる。
1万平方メートルの施設には、ポルシェの既存事業である技術部門、ポルシェエンジニアリングチャイナ、ポルシェデジタルチャイナを統合し、300人以上のエンジニアが勤務している。R&D、調達、品質機能を一体化することで、より高い自律性と機敏性を持って運営される。
開設式典にはポルシェAGの取締役会メンバー、上海市政府関係者、戦略パートナーが出席し、同センターがポルシェのグローバル革新ロードマップにおける重要性を強調した。
上海R&Dハブは既に成果を上げており、最初の主要な成果として中国専用の次世代インフォテインメントシステムを開発。2026年半ばから複数のポルシェモデルラインに搭載される予定だ。
ポルシェの中国でのR&D展開は2014年のポルシェエンジニアリング上海オフィス設立から始まった。2021年にはポルシェデジタルチャイナを設立し、2022年には現地R&D衛星拠点を開設。新センターはこれらの基盤の上に構築され、ドイツのヴァイザッハにある中核R&D拠点の延長であると同時に、独立した革新の拠点として機能する。
ポルシェのオリバー・ブルーメ会長は開設式典で、「中国は電動化、デジタル化、新しいラグジュアリーコンセプトを組み合わせ、未来のモビリティをリードしている。この変革の課題を遠くから解決することは不可能で、現地で取り組む必要がある。中国R&Dはドイツのエンジニアリングと中国のデジタル未来を結ぶ戦略的な柱だ」と述べた。




