九州産交バスは11月18日、熊本日野自動車、九州電力、芙蓉オートリースと連携し、日野の大型路線EVバス『ブルーリボン Z EV』2台の導入を決定したと発表した。
熊本県内における初の大型路線EVバス導入事例となり、日野自動車にとってもEVバスの国内初納車となる。このEVバスは、阿蘇くまもと空港と熊本市内を結ぶ空港リムジンバスとして2026年3月より運行開始予定である。
車両は乗車定員65名(うち座席23席)で、車内は最前部から最後部までステップがないバリアフリーのフルフラットフロアを実現。車内事故の抑制に寄与し、お子様からシニアの方、体の不自由な方まで、誰もが安心・安全に利用可能となっている。
EVバスの運行を支える充電管理については、九州電力、九電テクノシステムズ、芙蓉オートリースの3社が連携して提供する「九電でんきバスサービス」を活用する。九州産交バスの営業所には、EVバス2台が同時充電可能な最大出力120kWの急速充電器1台と通信制御装置等を設置し、充電状況や電力使用量データを可視化する。
充電マネジメントシステムにより、運行スケジュールに応じた最適な充電計画と出力制御が可能となり、無駄な充電を抑制するとともに、バッテリー寿命の延伸にも寄与する。
災害時のBCP(事業継続計画)対策および地域防災機能の強化への貢献も期待される。災害発生時や停電時には、緊急電力供給源として避難所や地域施設へ電力を供給する。空港リムジンバスという公共交通機関への多機能EVの導入は、今後の熊本地域全体のEVシフトを加速させるとともに、災害対応を見据えた次世代交通システムのモデルケースとして貢献していく。




