水アカ&ウォータースポット対策! 純水洗車とケミカル選びで愛車の艶を守る~Weeklyメンテナンス~

水アカ&ウォータースポット対策! 純水洗車とケミカル選びで愛車の艶を守る~Weeklyメンテナンス~
水アカ&ウォータースポット対策! 純水洗車とケミカル選びで愛車の艶を守る~Weeklyメンテナンス~全 1 枚

本格的な冬が来る前にしっかりボディのメンテナンスを施して、クルマのコンディションを整えておこう。そこで注意したいのがボディを傷める原因となるウォータースポットだ。致命的な状況になる前に対処しておきたい。

◆夏のダメージが残したウォータースポットの正体

秋を飛び越して冬の気温になってきた昨今だが、今年(2025年)の暑かった夏を過ごしてきた愛車はボディがお疲れ気味だ。

ドライブ後には軽く洗車を行っていたのだが、気になるポイントがあった。それがガラス面やボディにポツポツと付着した小さな円形の汚れだ。実はこの汚れはかなりやっかいなイオンデポジットやウォータースポットと呼ばれる汚れで、そのまま放置してしまうとボディを傷めることになりかねないので、見つけたら即対処しておくことが大切だ。

そもそもウォータースポットとは、洗車などの水が原因で染みをつけてしまう現象だ。いわゆる水アカと呼ばれるものの延長だが、放置すると取り返しがつかなくなる危険な汚れだ。

ウォータースポットの主な要因となっているのは水道水だと聞くと、ちょっと驚くのではないだろうか。洗車に用いている水道水にはカルシウムやミネラル成分が含まれており、この成分が水洗い後のボディに残ってしまうことがあり、そのまま放置してしまうと水アカになる。こうした状態はイオンデポジットと呼ばれている。さらに水分が残ったままの状態だと、水滴がレンズの働きをして、日光によって塗装面を傷める可能性もある。

こうして水道水由来のイオンデポジットが悪化すると、塗装面にダメージを与える状態になる。これがウォータースポットと呼ばれる状態だ。最悪の場合、塗装面を大きく傷めて凹凸ができるほどになり、修復が難しくなる。こうなる前に早めの対処が重要だ。

◆水アカ・イオンデポジットの落とし方とクリーナー選び

ボディに白い斑点状の汚れを見つけた際の対処法としては、一刻も早く除去してボディのダメージを最小限にしたい。「つい先週の洗車時にはなかったのに……」というできたての汚れであれば、たいていの場合はシャンプーで除去できるだろう。通常のシャンプーを施すと白い斑点がきれいに洗い流せたなら、初期段階だと判断できる。

一方で、洗車してもウロコ状の汚れが残る場合は、進行している可能性が高い。その場合の対処法としては、水アカ専用のクリーナーを使うと良いだろう。カー用品店の洗車コーナーには、数多くの水アカ対応のクリーナー(ウォータースポットリムーバーなどと呼ばれるアイテムも同様の効果があるもの)が用意されているので、それを使って水アカを除去していこう。

水アカクリーナー/ウォータースポットリムーバーの多くは酸性洗剤だ。この成分が、ボディに付着したミネラル分を酸性のクリーナーが化学的に中和して除去できる状態にしてくれる。単なるシャンプーとは使用方法も効果も異なるので、正しい方法に沿って施工しよう(施工時にゴム手袋が必要になるケースもある)。

しかし、水アカクリーナーでも除去できないウォータースポットもある。その場合、ボディがかなり侵食されていると考えられる。この段階になると、専用ケミカルだけでは汚れが除去できず、汚れた部分を研磨して落とすリカバリー法を取る必要がある。つまり、研磨剤が含まれたクリーナーを使って汚れた部分を処理することになる。

ボディが大きくダメージを受けている場合は、研磨剤入りのクリーナーでも元通りに復元できないケースもある。DIYでの処理はハードルが高いため、プロに任せた方が良いだろう。そうならないように、早めに水アカの処理を行い、ボディの状態を良好に保つことを心がけたい。

◆純水洗車でウォータースポットを予防する

ところで、水アカ、イオンデポジット、ウォータースポットを発生させにくくする方法がある。そのひとつが、洗車時に水道水ではなく純水を利用することだ。近年は洗車場で純水を利用できるところや、洗車用の純水器が市販されているなど、比較的容易に純水を使った洗車が可能になっているため、DIYの洗車でも積極的に利用できる。洗車道具を揃える際には、市販の洗車用純水器を用意するのも良いだろう。

シャンプーしているときに白い斑点が見えたまま放置すると、時間の経過とともに厄介な汚れに進行してしまう。そうならないために、こまめなシャンプーや、状態に適したクリーナーを使った早めの水アカ除去でウォータースポット対策とボディの傷みを防ごう。まずは次の洗車時に、ボディの状態を隅々まで確認することから始めてみよう。

土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請け負い。現在もカーオーディオをはじめとしたライティングを中心に活動中。

《土田康弘》

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