ヤマハ発動機は、静岡県周智郡森町に水素関連技術の実証施設「ZERO BLUE LAB 未森(みもり)」を新設し、稼働を開始したと発表した。
施設名の「未森」は、未来への挑戦と地域とともに歩む姿勢を表すという想いから、「未来(未)」と「地域の森(森)」をかけ合わせて命名された。本施設は、製造工程におけるCO2排出量の削減を目的とし、スコープ1の最小化に向けた取り組みの一環として位置づけられている。
「ZERO BLUE LAB 未森」には、水素ガスに対応した溶解炉および熱処理炉を導入。これらの実証実験を通じて、ヤマハ発動機グループ全体への技術展開を予定している。
さらに2026年以降には、本施設に安価なグリーン水素を製造する設備、排ガス中のCO2を合成メタンに変換するメタネーション装置の導入も計画しており、より包括的なカーボンニュートラル技術の確立を目指す。
メタネーションは、CO2と水素から触媒を用いて合成メタンを生成する技術だ。
同社は「ヤマハ発動機グループ環境計画 2050」に基づき、2050年までに事業活動を含むサプライチェーン全体でのカーボンニュートラルの達成を目指している。また、スコープ1およびスコープ2においては、グループ会社を含む各製造拠点でのカーボンニュートラル実現目標を2035年に前倒しし、各種の取り組みを加速させている。




