AUTOSAR準拠の車載ソフトウェア開発拠点、ベトナムに構築へ…VTIとアテックが戦略的提携

協定締結式で握手し新たなパートナーシップを確立するアテック立花徹社長(左)とVTIチャン・スアン・コイ社長(右)
協定締結式で握手し新たなパートナーシップを確立するアテック立花徹社長(左)とVTIチャン・スアン・コイ社長(右)全 1 枚

自動車ソフトウェア開発のアテックは、ベトナムのIT企業VTIと戦略的パートナーシップを締結し、ベトナムにオフショア開発センター(ODC)を設立すると発表した。

VTIはベトナムのIT企業トップ10の一社で、日本、韓国、シンガポールにも拠点を展開している。過去8年間で数百社のグローバル企業の信頼されるテクノロジーパートナーとしての地位を確立してきた。

アテックは自動車ソフトウェア開発で30年以上の実績を持つ日本有数のエンジニアリング企業。大手のOEMや一次サプライヤーとの長年の協業実績を有し、AUTOSAR準拠をはじめとする車載ECUソフトウェア、ネットワーク、システムに関する深い専門性を備えている。

日本の自動車産業では、AUTOSARやソフトウェア定義車両(SDV)の導入、自動運転技術やコネクテッドカーの需要が高まり、急速な技術変革が進んでいる。VTIは業界横断の豊富な経験を活かし、日本市場におけるイノベーション創出と新たな価値創造に貢献できる大きな可能性を見出している。

本パートナーシップにより、自動車産業向けの革新的ソリューション開発が大きく加速すると期待される。スケーラブルな開発体制の構築で、アテックの高度人材不足の解消を支援するとともに、高品質かつ効率的な開発サービスによりコスト最適化を実現する。

ベトナムにオフショア開発センターを設立することで、両社は同地域におけるAUTOSARの中核開発拠点の構築を構想する。オフショア開発センターは、AUTOSARをはじめとする自動車産業の高度な専門知識と各種開発ツールチェーンの活用能力を活かし、包括的なエンジニアリングサービスを提供する。

VTIが有する1800名以上のオフショアエンジニアと、日本拠点の250名以上のブリッジSEというスケーラブルな人材基盤により、本パートナーシップはグローバル基準に適合する自動車ソフトウェアを確実に提供する。ロードマップの一環として、VTIは日本常駐のエンジニアとベトナムのオフショアエンジニアからなるチーム体制を構築し、開発能力と運用効率を一層強化する。

協定締結式では、VTI代表取締役社長のチャン・スアン・コイ氏とアテック代表取締役社長の立花徹氏が正式に協力覚書に署名し、相互の信頼と持続的成長という共通ビジョンのもと、協業を確認した。

協定締結式には、アテック、VTI、ならびにVTIジャパンの経営陣が出席し、長期的かつ有望な協業の始まりという重要な節目となった。

本協業は単なるビジネス関係を超え、グローバルな自動車産業における相互の信頼、共通のビジョン、そしてイノベーションへの取り組みによって支えられた、持続可能なパートナーシップを築いていく。

《森脇稔》

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