タンパク質由来の持続可能な難燃性座席フォーム、「BioPRO Foam」発表…ミュアヘッドが開発

タンパク質由来の持続可能な難燃性座席フォーム、「BioPRO Foam」
タンパク質由来の持続可能な難燃性座席フォーム、「BioPRO Foam」全 3 枚

英国の高性能レザーメーカー、ミュアヘッドの日本総代理店gregeは、次世代シート中材「BioPRO Foam(バイオプロフォーム)」を発表した。

【画像】タンパク質由来の持続可能な難燃性座席フォーム

BioPRO Foamは、レザー製造工程で生じる副産物のタンパク質(加水分解コラーゲン)を20%配合した特許取得済みの革新的素材だ。添加物を一切使用せず、自然成分のみで難燃性を実現している。

従来の石油系ウレタンフォームは、メラミンやPFASなどを含み、燃焼時の安全性や環境汚染が課題となっていた。BioPRO Foamは加熱時に自己消火性を発揮し、火災時の有毒ガス発生を大幅に抑制する。CS/FAR 25.853 App F Pt IIの難燃性試験をクリアしている。

完全オーダーメイドの金型による精密成形により、裁断工程が不要となり廃棄ゼロを実現。フォーム単体での生産に加え、高性能レザーシートとのシームレスな一体設計にも対応し、開発効率の向上、リードタイムの短縮、サプライチェーンの一本化を可能にする。

また、体型に応じて適応するサポート機能を備え、外部試験機関により極めて高い人間工学的性能が確認されている。EN ISO 2439の快適性試験、EN ISO 3385/BS 3379の耐久性試験で性能が証明されており、多様な乗客に快適な着座体験を提供できる。

ミュアヘッドは1840年創業で、スコティッシュ・レザー・グループに属する欧州最古のタンナーの一つ。世界160以上の航空会社や各国の大量輸送機関にレザーを供給しており、品質・耐久性・環境性能の面で高い信頼を得ている。

日本市場では、ミュアヘッド日本総代理店のgregeが受注販売を行う。gregeは2008年設立で、東京都港区に拠点を置き、輸入卸販売とコンサルティング事業を展開している。

《森脇稔》

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